Rakuten最強プランのデータSIM提供開始、ワンクリックで申し込み可能だが法的には問題ない?(1/3 ページ)
楽天モバイルが7月3日、「Rakuten最強プラン」(データタイプ)の提供を開始した。あわせて、同プランをワンクリックで申し込めるようにした。その狙いを広報に聞いた。
楽天モバイルが7月3日、「Rakuten最強プラン」(データタイプ)の提供を開始した。まずはオンラインにて契約の申し込みを受け付け、店頭では8月から受け付ける予定だ。対象は楽天カードを所有する人のみで、別会社のクレジットカードユーザーは申し込めない。
データタイプの料金体系は音声プランと変わらず
2023年6月1日に始まったRakuten最強プランは、同社とKDDIとで結んだローミング協定により、国内でのパートナーとなるau回線エリアにおける容量制限、いわゆる“5GB制限”が撤廃され、楽天モバイルとパートナーのどちらでも無制限(※1)で利用できるようになった他、東京都23区、名古屋市、大阪市を含む都市部の一部繁華街(屋外)で、6月1日以降順次、auの800MHz帯(プラチナバンド)によるローミングサービスが使えるようになったのが、これまでのプランとの大きな違いだ。
(※1)公平なサービスを目的に速度制限がかかる場合がある。環境により速度低下する場合がある
2023年4月末時点では、データ高速無制限エリアが98.4%だったのに対し、ローミング協定により99.9%になる。ただし、人口カバー率にほぼ変化はないとのことだ。
Rakuten最強プラン(データタイプ)の料金体系は、従来の音声通話付きのプランとほぼ同じとなる。3GBまでは月額1078円(税込み、以下同)、3GBから20GBまでは2178円、20GB超過後は3278円の3段階制だ。データタイプでは、Rakuten Linkと端末標準電話アプリを使った音声通話が使えないが、SMSは利用できる。タイプは音声通話付きとデータとで分かれる形となったが、あくまでワンプランは貫き通すという。
楽天の各サービスを利用することで、ポイント倍率が上がるスーパーポイントアッププログラム(SPU=Super Point Up Program)は、+3倍となっている。
データタイプの提供に伴い、楽天モバイルは3GBまでの月額1078円分を楽天ポイントとして、開通の翌々月末に進呈するキャンペーンを実施する。1人1回限り適用可能で、他のキャンペーンとの併用はできない。
ついにワンクリック申し込みが順次可能に
楽天モバイルはデータタイプの提供に伴い、同プランをワンクリックで申し込めるようにした。同日から順次可能になる。
この「ワンクリック申し込み完了」は、楽天会員IDと楽天カードをひも付けている18歳以上の人が対象で、データタイプでのみワンクリック申し込みが可能だ。手順は次の通りとなる。
- 楽天市場、楽天カード、楽天ペイの公式ページ/アプリ、または楽天モバイル公式ページ内にあるワンクリック申し込みのバナー(※2)をタップする
- 楽天会員のユーザーIDとパスワードを入力してログインする
- Rakuten最強プランの新規申し込みのページが開くので、物理SIM/eSIMと電話番号を選択する
- 下にスクロールした後、自動入力された支払い情報、氏名、住所、利用規約の他、「帯域制御のための通信に関する情報の取得」「位置情報と通信履歴の提供」を確認し、「同意する」にチェックを入れる
- 楽天モバイルや楽天ひかりなどに関する案内を受けるかどうかを選択し、「次へ」をタップする
- 最後に申し込み内容を確認したら、「申し込み内容を確認中です」という表示内容に切り替わるので、しばらく待つと申し込みが完了する
(※2)ワンクリック申し込みのバナー表示はiOS楽天ペイアプリから対応。Android楽天ペイアプリでの表示は後日となる
「申し込みを受け付けました」の画面で「開通手続きを開始する」をタップすると、開通手続きに推移する。いくつかの項目の確認や、チェックを入れる作業は必要だが、支払い情報や、氏名、住所といった個人情報の手動入力は不要だ。
関連記事
au網ありきの楽天モバイル「最強プラン」 三木谷氏「可及的速やかにネットワークを構築する必要はなくなった」
楽天モバイルが、新料金プラン「最強プラン」を6月1日より提供する。au網のローミングサービスの利用範囲を拡大し、6月以降に人口カバー率99.9%を達成するとしている。オンライン申込手続きをシンプルな手順で行えるサービス「ワンクリックお申し込み」も開始する楽天、825億円の赤字ながら収益改善をアピール 「新ローミング契約は財務の安定性に貢献」
楽天グループの2023年1月から3月の国際会計基準による連結業績は、825億円の赤字だった。前年同期比と比べて赤字額は縮小したが、携帯電話事業で基地局設置などの先行投資が継続中で、それが負担となった形だ。KDDIとの新ローミング契約が「大幅な顧客体験向上とコストコントロールに大きく寄与する」という。楽天モバイル、新料金プラン「Rakuten最強プラン」発表 KDDI回線も無制限で利用可能に
楽天モバイルが5月12日、新料金プラン「Rakuten最強プラン」を発表。6月1日から提供する。パートナー回線(KDDI回線)の制限を撤廃し、無制限でデータ通信を利用可能になる。楽天モバイルでau回線が使い放題でも「auユーザーの通信品質に影響なし」 KDDIが明言
楽天モバイルがKDDIと新たなローミング協定を結んだことで、6月1日から東名阪の繁華街がローミングエリアに追加される。これに伴い、楽天モバイルはローミングエリアにおける高速通信を月間5GBまでとする制限を6月1日から撤廃。既存のau/UQ mobile/povoユーザーの通信品質に影響が出る懸念があるが、KDDIによると影響はないという。楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」、7割以上が継続利用意向を示す MMDが調査
MMD研究所が、6月21日に「Rakuten最強プランに関する調査」の結果を発表。メイン利用者の継続利用意向は77.1%で、継続利用/乗り換え検討理由は「料金が安い」「ポイントをためている」などが挙がった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.