Rakuten最強プランのデータSIM提供開始、ワンクリックで申し込み可能だが法的には問題ない?(2/3 ページ)
楽天モバイルが7月3日、「Rakuten最強プラン」(データタイプ)の提供を開始した。あわせて、同プランをワンクリックで申し込めるようにした。その狙いを広報に聞いた。
どのようにワンクリック申し込みを実現したのか
Rakuten最強プランのデータタイプと、ワンクリック申し込みは5月12日に開催されたRakuten最強プランの発表会で予告されていたが、ついに実現した格好だ。
なぜ楽天モバイルがデータタイプで、ワンクリック申し込みを実現したのか? データタイプについては、「生活圏内で楽天モバイルの通信品質がどれくらいなのかを試してもらう」(広報)べく、提供に踏み切ったという。「まずは1カ月など短期間にお試しで利用してもらい、その後、音声プランへの乗り換えを検討してほしい」としている。2023年秋頃にはデータタイプから音声通話付きのタイプへの移行が可能になるという。
ワンクリック申し込みについては、「書類に記載の内容が多い」「記入事項や入力の手間がかかる」といった従来の申し込み方法のデメリットを払拭(ふっしょく)すべく、支払い情報や氏名、住所などの手動入力を省いたという。これにより、最短3分で申し込みから開通までを完了できるという。楽天グループの他のサービスにバナーを表示し、楽天会員を誘導しやすくしたのも、「他の楽天サービスを使うユーザーが楽天モバイルを契約しやすくするためで、利用者の利便性を徹底的に重視したユーザーインタフェース(=UI)かつユーザー体験(=UX)を実現したから」(広報)という。
例えば、楽天ペイユーザーがRakuten最強プランに簡単に申し込み、楽天モバイルのSIMを挿したスマートフォンで、楽天ペイを使って楽天ポイントをためる、という楽天経済圏の構図が出来上がる。国内で1億を超える会員を保有する楽天グループだからこそ、楽天会員IDの情報と楽天モバイルのシステムを連携させ、ワンクリック申し込みの実現と、それによる相乗効果が期待される。
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