明治、「きのこの山」をイヤフォンに 127言語対応の翻訳機能も搭載 「たけのこの里」では耳にフィットせず?
明治は11月17日、チョコレート菓子「きのこの山」を模したイヤフォンを発表した。7月に明治公式X(旧Twitter)アカウントで話題になった企画を商品化した。発売日は後日発表するという。
明治は11月17日、チョコレート菓子「きのこの山」を模したイヤフォンを発表した。7月に明治公式X(旧Twitter)アカウントで話題になった企画を商品化した。発売日は後日発表するという。
製品名は「同時翻訳機能付 きのこの山イヤホン」。これは、明治が同日、都内で開催した戦略説明会で発表した製品。音楽などを聴くことが可能だが、翻訳機能も搭載する。開発と製造はイヤフォン型リアルタイムAI翻訳機「Wooask」を手掛けるウェザリージャパンが行う。戦略説明会では、商品化に至った経緯や、意図が語られた。
7月、明治公式X(旧Twitter)アカウントの「架空のおもしろ雑貨」企画で、プロダクトクリエーターのミチルさん考案の「きのこの山のワイヤレスイヤホン」を紹介したところ、「欲しい!」「おもしろい!」という声が殺到。「この反響を受けて、きのこの山の形をしたイヤフォンを商品化するに至った」という。
明治は「さまざまな人がコミュニケーションできるよう、バイリンガルなきのこの山を目指し、架空の雑貨ではなく本物の翻訳機能の付いたイヤフォンとして制作することを決めた」と商品化の意図を説明する。
そのため、本商品は世界127言語に対応する。発話内容を外国語(音声)に変換する「スピーカーモード」と、イヤフォンを1つずつ耳に装着して双方の言葉をリアルタイム翻訳する「同時翻訳モード」が利用できるようになる予定だという。
たけのこの里では耳にフィットせず?
そもそもチョコレート菓子のきのこの山は、1970年(昭和45年)に明治の研究所で「アポロ」をはじめとする小粒のチョコレート菓子の今後を検討していた頃に出たアイデアから商品化されたもの。板状のチョコレート菓子が全盛だったこの頃、きのこの形をした菓子は、明治にとって新たな挑戦だった。
棒状のクッキーの先端にチョコレートがかかったきのこの山は、1975年(昭和50年)に親しみやすい名で世に送り出されることになった。それから4年後の1979年(昭和54年)には、「たけのこの里」が発売された。
きのこの山とたけのこの里は2023年現在も生産されているが、たけのこの里を模したイヤフォンは発表されていない。釣鐘(つりがね)型のたけのこよりも、傘のような形をしたきのこの方が、耳にフィットしやすいのかもしれない。
明治でグローバルカカオ事業本部長を務める萩原秀和本部長は、事業説明会で「両商品は、『世界のみんなに、おいしく、おもしろく』を世界に広げる。きのこの山の発売から50周年を迎える2025年に向け、世界各国でどちら派かを決めるグローバル総選挙を開催したい」との考えを明かした。
たけのこの里のイヤフォンも今後登場するのかは不明だが、今や国民的な存在となったきのこの山とたけのこの里だけに、翻訳機能付きのイヤフォンでチョコレート菓子旋風を巻き起こすことになるのだろうか。今後の展開も注視したいところだ。
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