KDDI高橋社長「ドコモのdポイントと争う気はない」 三菱商事、ローソンとの共同会見で明言
三菱商事、KDDI、ローソンが2月6日、共同で記者会見を開催した。3社が資本業務提携契約を締結した他、KDDIが4月をめどにローソンの株式をTOBで取得する。その会見の中で、KDDIの高橋誠社長が「ドコモのdポイントと争う気はない」との考えを明らかにした。
三菱商事、KDDI、ローソンが2月6日、共同で記者会見を開催した。
発表内容は3社が資本業務提携契約を締結したというもの。KDDIが4月をめどにローソンの株式をTOB(株式公開買い付け)で取得し、9月をめどにローソンを三菱商事とKDDIによる共同経営(合弁事業会社)とする予定だ。TOBが成功すればローソン株は上場廃止となる見込み。
【更新:2月7日11時15分】画像を追加しました
会見の中でKDDIの高橋誠社長は「ドコモとポイントで争うつもりはない」との考えを示した。大手キャリアとコンビニの関係性を見ると、NTTドコモが2015年6月からローソン店頭でdポイントをためたり使ったりできるようにしており、ドコモとローソンの関係性もKDDI同様に強い。
一方でKDDIもau PAY強化の一環で、以前からローソンとの関係性を持っており、高橋社長いわく「いい関係になっている」という。その上で、「ドコモと争うつもりはないし、コンビニとしては大事な決済手段なので、KDDIとしてはローソンとより近い関係になりたいと考える。ドコモと一戦を交えるつもりはない」とした。
また、「dポイント(の利用)をなくす方向なのか」という記者の問いに対し、ローソンの竹増貞信社長は「基本的にはお客さまが選ぶものであると考えている」として、Pontaポイントとdポイントを引き続き利用できるようにしていく考えを示した。
ただ、高橋社長は「せっかくこのような機会を得られたので、Pontaポイントを強化していきたい」と述べるに留め、「これから詳細についての策を練っていく」考えを示した。
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