西武鉄道がクレジットカードなどの「タッチ決済」での乗車を実証実験 21駅を対象に2024年度後半から
西武鉄道が、21駅を対象にタッチ決済対応のクレジット/デビット/プリペイドカードやスマートフォンなどを活用した乗車サービスの実証実験を実施する。タッチ決済用のNFCリーダーの他、二次元コードリーダーも併設することで多用な乗車サービスを検証できるようにする。
西武鉄道、三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ジェーシービー、オムロン ソーシアルソリューションズ、QUADRACは3月28日、西武鉄道の21駅においてタッチ決済(EMVコンタクトレス決済)や二次元コードを使った乗車サービスの実証実験を実施することを発表した。実験は、2024年度後半からの開始を予定している。
実証実験は、「ターミナル駅」や「観光地周辺の駅」など21駅を対象に行われることになっている。ただし、現時点で駅名は明かされておらず、実験開始が近づいてきたタイミングで改めて発表するという。
実証実験では、タッチ決済対応のクレジット/プリペイド/デビットカードでの乗車サービスを提供する。対象となるブランドはVisa、JCB、American Express、Diners Club、Discover、UnionPay(銀聯)で、各ブランドのタッチ決済対応カードか、タッチ決済をセットアップしてあるスマートフォンから利用できる。Mastercardブランドは後日対応となる見通しだ。
今回の実験では自動改札機にタッチ決済用のNFCリーダーと共に、二次元コードリーダーも設置する。これにより、2022年9月よりサービスを開始している「デジタル企画乗車券」を自動改札機で利用できるようになる予定だ。
本取り組みを通して、西武線沿線の居住者をはもちろん、秩父/川越エリアの観光客、「西武園ゆうえんち」「ベルーナドーム」「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京」といった沿線のレジャー施設の利用者にも「よりシームレスな移動」を提供するとしている。
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