CIOのモバイルバッテリーで発火、自主回収へ 「SMARTCOBY Ex01 SLIM Qi2 & Cable」のバッテリーセルに原因
CIOのモバイルバッテリー「SMARTCOBY Ex01 SLIM Qi2 & Cable」にて発火する事象が発生し、自主回収と返金を行うことを告知した。現在、同製品の新規出荷と販売を停止している。原因は、バッテリーセルに塗布するスラリーの異常。
CIOが1月27日、同社が販売するモバイルバッテリー「SMARTCOBY Ex01 SLIM Qi2 & Cable」にて発火する事象が発生し、自主回収と返金を行うことを告知した。現在、同製品の新規出荷と販売を停止している。
発火の原因は、バッテリーセルの負極に塗布しているスラリーの粘度が基準値より弱い個体があり、剥離したスラリーが積もり、結晶化、肥大化したことで、負極と正極をつなげ、内部短絡が起きたため。
バッテリーセルは、CIOの委託先工場がサプライヤーから調達したものだった。バッテリーセルの製造過程にて、サプライヤー内で攪拌(かくはん:かき混ぜること)不足によるスラリーの不均一異常を検知しており、これを解消するために、塗布前のスラリー再攪拌をサプライヤーの現場判断で行っていたことが判明したという。
その結果、セル負極に塗布するスラリーの粘度にムラが発生し、一部個体に塗布されていたスラリーの粘度が基準値よりも弱くなった。
なお、該当のバッテリーセルは同製品固有の部材となり、他のSMARTCOBY ExシリーズやCIOの製品には使用されていないという。
SMARTCOBY Ex01 SLIM Qi2 & Cableのうち、再攪拌が行われたバッテリーセルのロットを使用する製品が回収の対象となる。CIOは該当の製品を使用しているユーザーに対し、オンラインフォーム(24時間受付)から製品回収と返金の手続きをするよう呼びかけている。返金金額は5980円(税込み)。
回収対象の製品には、背面の1行目に「SN:」から始まる英数字のシリアルナンバーが記載されている。対象シリアルナンバーは以下の通り。
- SN:CIO-CN-115-1
- SN:CIO-CN-115-2
- SN:CIO-CN-116-1
- SN:CIO-CN-116-2
- SN:CIO-CO-116-2
- SN:CIO-CP-115-1
- SN:CIO-CP-116-1
- SN:CIO-CQ-115-1
- SN:CIO-CQ-115-2
- SN:CIO-CQ-115-3
- SN:CIO-CQ-116-1
- SN:CIO-CQ-116-2
- SN:CIO-CQ-116-3
- SN:CIO-CQ-116-4
CIOは再発防止のため、セル製造サプライヤーや提携工場の管理・監査体制、社内での検品体制、テスト基準の厳格化とセル製造サプライヤーの見直しを進めているとしている。
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