Y!mobileの新料金「シンプル3」をオススメできる人、できない人 LINEMOやUQ mobileとどちらがお得?:スマホ料金プランの選び方(1/2 ページ)
シンプル3を他社と比較したうえで、シンプル3がオススメな人、そうでない人を解説します。最大の変更点は「月額料金は値上げされたが、割引後の料金は据え置き」という点です。固定回線とのセット割なしの人にとっては厳しい改定になっています。
ソフトバンクは9月25日からY!mobileの新料金プラン「シンプル3」を提供しています。基本料金は値上げになりましたが、クレジットカードや固定回線とのセット割が増額され、使えるサービスも増えました。今回の改定で、Y!mobileがお得な人、そうでない人がよりはっきりとした印象です。
そこで今回はシンプル3を他社と比較した上で、シンプル3がオススメな人、そうでない人を解説します(料金は全て税込み)。
シンプル3がお得な人、損な人
シンプル3は旧プラン「シンプル2」と同じく、月のデータ使用量に応じてS/M/Lの3つのプランを選ぶ仕組みです。
シンプル2からの主な変更点は以下の通りです。
- 基本料金は値上げ、特にプランSは値上げ幅が大きい
- 割引適用後の料金は据え置き(プランSでPayPayカード割のみの場合除く)
- 1GB未満の月の割引は廃止
- PayPayカード ゴールドならカード割が550円に増額
- 海外でも月2GBまで追加料金なしで通信可能(2026年夏以降)※現在は「海外あんしん定額」の「定額国L」で提供している24時間プラン(3GB、980円※非課税)を1カ月あたり最大7日分、追加料金なしで利用できる
- PayPayの決済回数に応じてデータ容量がもらえる(2025年11月以降)
- →Y!mobileの新料金プラン「シンプル3」は何が変わった? 現行プランと比較、乗り換えて得するケースも
最大のポイントは「月額料金は値上げされたが、割引後の料金は据え置き」という点です(プランSでPayPayカード割のみの場合除く)。つまり「自社の固定回線とPayPayカードを使っていない人のみ値上げ」になります。逆に、以前から割引を適用していた人は、料金据え置きで海外で2GBまで使えるようになる他、PayPayカード ゴールドの利用やPayPayの決済回数によっては値下げになる場合もあります。
筆者は現在シンプル2のプランSを2回線契約しています。自宅の固定回線はソフトバンク光、支払い方法はPayPayカードのため、シンプル3なら料金は据え置きで使えるデータ容量が1GB増え、さらにいずれは海外でのデータ通信もできるようになります。筆者のように、おうち割 光セット(A)とPayPayカード割を適用している人は、シンプル3にプラン変更した方がお得です。
なお、PayPayカード割のみの場合はプランM/Lなら料金は据え置きですが、PayPayカード割のみの料金は他社と比較すると割高です。割引なしやPayPayカード割のみで契約している人は、次章で解説するLINEMOや他社を検討しましょう。
おうち割なしならLINEMOがお得
前述の通り、Y!mobileのシンプル3は基本料金が値上げされました。PayPayカード割を適用すればプランM/Lは据え置きになるものの、おうち割 光セット(A)なしの料金は他社に比べると高いです。Y!mobileはおうち割を適用する前提の料金なので、固定回線を契約できない人は他社への乗り換えがオススメです。
筆者が最もオススメなのはLINEMOです。LINEMOは各種セット割がなくても安いのが特徴で、同じソフトバンクグループなので簡単に乗り換えられます。
シンプル2の基本料金、PayPayカード割のみ適用時の料金とLINEMOの料金を比較すると、おうち割 光セット(A)なしならどの場合でもLINEMOがお得です(基本料金はシンプル2の方が安いため、ここではシンプル2と比較)。
一方、おうち割 光セット(A)が適用できる場合は、LINEMOよりシンプル3の方がお得になる場合が多いです。月のデータ使用量が3GB未満の場合と、5~10GBの場合はLINEMOの方が月88円高いものの、「使える容量が多い」「余ったデータは繰り越される」「端末が安く買える」「店舗サポートあり」「海外でもお得にデータ通信ができる」といったメリットを考えれば、この容量帯でもY!mobileを選んだ方がお得です。
LINEMOはソフトバンクやY!mobileと同じ品質でデータ通信ができ、LINEアプリによるデータ通信量がカウントフリーといったメリットもあります。店舗が必要な人には向きませんが、Y!mobileでおうち割 光セット(A)が適用できない場合はLINEMOの方がオススメです。もちろん、これを機に他社に乗り換えるのもよいでしょう。ahamoや楽天モバイルなら乗り換えキャンペーンも適用できますし、日本通信やIIJmioならさらに料金を節約できます。
関連記事
Y!mobileの新料金プラン「シンプル3」は何が変わった? 現行プランと比較、乗り換えて得するケースも
ソフトバンクが、Y!mobile向けの新料金プラン「シンプル3」を9月25日から提供する。基本料金は値上げだが、割引後の金額はシンプル2から据え置きとなった。シンプル2からシンプル3に乗り換えて得になるケースもある。Y!mobileの新料金プランは「捉え方次第で値下げ」「楽天モバイルとUQ mobileを強く意識」 キーパーソンを直撃
ソフトバンクがY!mobile向け新料金プラン「シンプル3」を9月25日から提供する。ユーザーメリットとしては、Sプランのデータ容量が1GB増えている他、海外でのデータローミングも(26年夏以降)2GBまで無料になる。割引後の金額が大きく変わらないのであれば、あえて新料金プランを投入する必要があったのか。ソフトバンクの専務執行役員、寺尾洋幸氏に聞いた。Y!mobile新料金プラン「シンプル3」、どこが“シンプル”なのか──ソフトバンクの見解は?
既報の通り、ソフトバンクはY!mobile(ワイモバイル)ブランドの新料金プラン「シンプル3」を発表した。その名の通り、「シンプル」という言葉は分かりやすい料金プランを想起させるが、その実態はどうなのだろうか。Y!mobile新料金プラン発表 値上げか値下げか、カギ握るのはPayPayカード ゴールド?
ソフトバンクは新料金プランを発表した。9月25日から、Y!mobile(ワイモバイル)ブランドの新料金プラン「シンプル3」を提供する。S(5GB)、M(30GB)、L(35GB)の3種類を用意し、利用データ容量に応じて選べる仕組みとした。ソフトバンクがY!mobileの“全面的な値上げ”に踏み込まなかった理由 板挟みの競争環境で打ち出した戦術
大手キャリアが値上げに踏み切る中、Y!mobileの新料金プランは各種割引適用後の月額料金を据え置きとした。PayPayカードやPayPayとの連動性も、より強くなっている。こうした料金設計は、収益性向上と同時に競争力を維持したいソフトバンクの思惑を反映している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.