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「HUAWEI WATCH GT 6」レビュー:驚異のスタミナと見やすいディスプレイ、今買うべきスマートウォッチの有力候補だ(1/2 ページ)

Huaweiのハイエンドスマートウォッチ「HUAWEI WATCH GT 6」をレビューする。前モデルの「HUAWEI WATCH GT 5」からバッテリー持ちが向上し、業界初のウォッチ単体でのサイクリングパワーの試算に対応したことが特徴だ。細かい改善点としては、心拍変動の表示、転倒検出、緊急SOS機能、測位精度の向上、画面輝度の向上もある。

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 Huaweiのハイエンドスマートウォッチ「HUAWEI WATCH GT 6」をレビューする。46mmと41mmの2サイズ展開だが、価格はどちらも共通で、フルオロエラストマーベルトモデルが3万3800円、コンポジットレザーベルトが3万6080円となっている(いずれもHuawei直販サイト)。

 前モデルの「HUAWEI WATCH GT 5」からバッテリー持ちの大幅な向上と、業界初のウォッチ単体でのサイクリングパワーの試算に対応するなどの機能追加が行われている。特にサイクリング関連の機能は、スマートフォンをサイクルコンピュータとして利用できるようになるなど、日常的にサイクリングを楽しんでいるという人にはかなり好評のようだ。

 ただ、あいにく筆者は自転車にはほとんど乗らないので、その便利さがあまり分からない。そこで今回は、HUAWEI WATCH GT 6のサイクリング以外の機能や性能、バッテリー持ちなどを確認しつつ、普段使いでも使いやすいスマートウォッチなのかを見ていこう。

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HUAWEI WATCH GT 6 46mm グレー コンポジットレザーベルトモデル)

HUAWEI WATCH GT 6の主なスペック

 同時に発売された上位モデルの「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」との違いは、本体素材(Proはチタン)、心電図機能の搭載、フリーダイビング対応などがある。一方、HUAWEI WATCH GT 6シリーズ共通の特徴としては、以下が挙げられる。

  • サイクリング対応
  • 測位衛星精度が前モデルと比較して20%向上
  • ディスプレイの最大輝度が約3000ニトで、従来比で約1.5倍向上
  • バッテリー持ちが通常使用で約21日間(46mmモデル、前モデルは約14日間)

 スマートウォッチを普段使いする上で、バッテリー持ちの向上は特にうれしい進化ポイントだろう。

デザインと装着感:前モデルから正統進化

 今回試用したHUAWEI WATCH GT 6は、46mmのグレー コンポジットレザーベルトモデル。ステンレススチール製のケースは高級感があり、ビジネスシーンでも違和感なく使える落ち着いたデザインだ。


落ち着いた雰囲気でビジネスシーンでも違和感なく使えそうだ

 デザイン自体はHUAWEI WATCH GT 5から大きな変更はないものの、ディスプレイサイズは1.43型から1.47型へと大型化し、画面占有率も5.5%増加している。


左はHUAWEI WATCH GT 5。比べると、ベゼルが細くなり、ディスプレイがわずかに大きくなっている

横から見ると、GT 6(右)はわずかに立体感が増している。なお、厚みはGT 5が10.7mm、GT 6が10.95mm(ともに46mmモデル)でわずかに厚くなっている

 ベルトはHUAWEI EasyFit 3システムに対応しており、工具不要で簡単に交換できる。コンポジットレザーベルトは質感もよく、普段使いには十分だ。


ベルトはEasyFit 3に対応しており、簡単に交換が可能。EasyFit 3以外でも、幅22mmの市販のベルトが利用できる

 本体は5気圧防水、IP69の防塵(じん)・防水に対応しているが、コンポジットレザーベルトとコンポジットウーブンベルトは水中利用を想定していないとのこと。水泳などで使用する場合はフルオロエラストマーベルトを選ぶ必要がある。

 なお、前モデルの防水規格はIP69Kだったが、本機はIP69となった。IP69Kの方がやや厳しい試験基準だが、これは産業機器向けの規格。一般消費者向け製品としては、より標準的なIP69で十分といえる。

屋外でも見やすい高輝度ディスプレイ

 ディスプレイは、解像度466×466ピクセルの有機ELを備え、カバーガラスにはリチウムアルミノケイ酸塩ガラス(強化ガラス)を採用している。画面輝度は、最大3000ニト(ピーク輝度)に対応する。屋外でも非常に見やすいディスプレイだ。


発色もよく、屋外でも見やすいディスプレイだ

 背面センサーについては、HUAWEI WATCH GT 5から変更はなく、充電はQi(チー)互換のワイヤレス充電に対応。専用充電台の利用を推奨するが、市販のQi充電器でも充電が可能だ。


背面センサーはHUAWEI WATCH GT 5(左)から変更はないように見える

充電台はQi互換のワイヤレス充電。市販のQi充電器でも充電は可能だ

ヘルスケア機能:新搭載の転倒検出と進化した「情緒」測定

 ヘルスケア機能は、心拍数、心拍変動(HRV)、血中酸素レベル、睡眠、ストレス、情緒、皮膚温度の測定に対応している。前モデルからの主な進化点は以下の3つだ。

 まず、心拍変動(HRV)がウォッチ上で直接確認できるようになった。前モデルでは直接確認することができなかったので、これは地味ながら便利な改善だ。


ウォッチ上で心拍変動が確認できるようになった

 次に、GTシリーズとして初めて転倒検出機能を搭載。また、電源ボタンを5回押すことで、事前登録した連絡先に発信する緊急SOS機能も追加された。日常的に使う機能ではないが、万が一のときに役立つ安心機能といえる。

 最後は、「情緒」測定の進化だ。これはHuawei独自の機能で、ユーザーの状態を「快適」「普通」「不快」の3段階で推測するもの。HUAWEI WATCH GT 6では、これにストレスレベルを組み合わせて、12種類の状態を表示するようになった。例えば、感情状態が「快適」でストレスレベルが中程度の場合は「満足」と表示される。「不快」が続く場合には、リラックスのための呼吸エクササイズが提案されるなど、心の健康をサポートする仕組みも用意されている。


情緒測定は、ストレスと組み合わせて12種類の状態を表示するようになった

 この情緒測定、大体は「普通」と診断されるが、自分では何も変化がないと思っていても、「快適」になったり「不快」になったりすることもあった。長期的に計測し続けると、時間帯による変化なども見つけられるのかもしれない。

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