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若いiPhoneユーザーの間で「クリアケース」に人気が集まっている理由 すべては“推し”のために(1/3 ページ)

若年層の間ではスマホを「推し色にする」という人も増えているそうです。推し色とは、自分が応援している推しのメンバーに割り当てられているシンボルカラーを指します。「メンバーカラー」や「メンカラ」とも言われます。

 皆さんはスマートフォンを購入するとき、本体のカラーをどのように決めていますか。自分の好きな色を選ぶ人や、白や黒などシンプルな色を選ぶ人、シリーズの新色にする人など、さまざまな基準で選んでいることでしょう。あるいは「どうせケースを装着してしまうのだから、本体は何色でもいい」と考えている人もいるでしょう。

 一方、若年層の間ではスマホを「推し色にする」という人も増えているそうです。推し色とは、自分が応援している推しのメンバーに割り当てられているシンボルカラーを指します。「メンバーカラー」や「メンカラ」とも言われます。

 推し色は、推しの所属事務所などが公式に発表しているもの、本人が決めたもの、ファンの間で自然発生的に生まれるものなどがあります。

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 例えば、アソビシステム「KAWAII LAB.」に所属するFRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、SWEET STEADY、CUTIE STREETといったアイドルは、それぞれメンバーカラーを持っており、FRUITS ZIPPERとCUTIE STREETのピンク担当が「PiKi」というアイドルユニットを結成するなど、メンバーカラーを大切にした活動を行っています。


「KAWAII LAB.」ではそれぞれのメンバーカラーの衣装を着用しています(アソビシステム提供)

 海外に目を向けてみると、メンバーを色で分けている例はあまり見られず、韓国のK-POPアイドルはグループカラーを決めていることが多いようです。男性グループ「SEVENTEEN」は、ローズクォーツ(淡いピンク)とセレニティ(淡い水色)をグループカラーとしています。

 なぜ日本ではメンバーカラーが定着したのか、さまざまな理由が考えられますが、もともと決まった色の衣装を着るルーツを探ると、あの「笑点」という説が有力です。

 笑点では、出演者の落語家が決まった色の紋付を着て登壇します。白黒テレビだった時代がカラーテレビへと移行していくころ、レギュラー出演者はそれぞれの色紋付を着るようになり、現在もそのルールは残されています。

 アイドルをさかのぼると、3人組のアイドルグループ「キャンディーズ」の解散コンサートで、それぞれメンバーカラーとされるスカーフを巻いていたことが印象的です。ただ、今ほど厳密に色について取り決めがあったわけではないようです。

 また、「ゴレンジャー」をはじめとした、戦隊シリーズもメンバーカラーを象徴する代表格の1つといえるでしょう。主人公は「赤」を着ていて熱血漢、準主役の「青」は少しクールなキャラクターなど、色別に何となく役割が決まっています。

 今では、ファンも推しのメンバーカラーを身に着けるようになり、推し色グッズが大盛況です。アクセサリーやポーチ、バッグにつけるチャームなどを推し色にして、推しとの一体感を楽しみます。色選びで迷ったときは、推し色やそれに近い色を選べばいいという気楽さもあります。

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