まるで愛玩ロボット? 「HONOR Robot Phone」は2億画素ジンバルが“生き物”のように動く次世代AIスマホ
HONORはMWCにて、3軸ジンバルとAIを融合させた新型スマホ「HONOR Robot Phone」を発表した。ARRIと共同開発した2億画素カメラは、精密なモーター駆動により愛玩ロボットのような挙動を見せる。単なるツールを超え、AIとロボティクスでユーザーに寄り添う次世代の「相棒」としての姿を提示した。
HONORは現地時間3月1日、新型スマートフォン「HONOR Robot Phone」をスペイン・バルセロナで開催中のMWCで正式発表した。2026年内に中国市場での発売を見込んでいる。
ディスプレイもカメラもしっかり強化した折りたたみスマホ
HONOR Robot Phoneは1月のCESにて存在を明かしたスマートフォンだった。詳細スペックは明かされなかったものの、Qualcommの最新プロセッサ「Snapdragon 8 Elite Gen 5」を採用し、3軸のジンバル機構を備えるカメラを備える。
ジンバルカメラには2億画素のイメージセンサーが採用されており、センサー内ズームによって遠くのものでもきれいに撮影できるとうたう。また、カメラのジンバルを制御する3つのモーターは超小型化した専用設計。ロボットとして動作させることを考慮し、細かい動きにも対応できる。これにより、4DoF(4自由度)による高度な手ブレ補正、オブジェクトトラッキングに対応する。
また、このジンバルカメラについてはドイツの映像機器メーカーであるARRI(アーノルト&リヒター)と技術的な提携を結び、両者のコラボレーションで実現できたという。
実機を見ると、アームの部分は一般的なアクションカメラと同じような構成だ。サイズとしてはほんの数センチほどの大きさではあるが、本格仕様の作り込みみに驚かされる。ジンバルカメラは起動すると全自動で起動と格納を行うため、特別なセットアップや手動での調整は不要だ。実に簡便な仕様となっている。
ジンバルの性能は試作品ながらかなり優秀だ。動体撮影のデモンストレーションでは、動く被写体をしっかり追従しつつ、撮影者が多少斜めにしたり、左右に動かしたりしても手振れなく撮影できていた。
ジンバルを生かした「ロボティクス」が最大の特徴 愛らしい様子も
HONOR Robot Phoneは、単にジンバルが付いたスマートフォンではない。スマートフォンに実体的なアシスタント機能を持たせたことで、よりユーザーに寄り添う次世代のAIフォンだといえる。
同社がこのスマホを「ただのジンバル付きスマホ」とはせず、AIとロボティクスの技術を盛り込んだ全く新しいAIフォンと定義したことも納得だ。今回のRobot Phoneの「Robot」が示すものは、AIアシスタントでありながら、愛玩ロボットに近い印象も受けた。
コンセプトムービーではジンバルカメラがまさにロボットのような挙動を見せる。ポケットから顔を出した小さなロボットは、自動で周囲の様子を認識し、あいさつを返したり、周囲の音楽などを解析して踊ったりする。ともに旅に出掛けてユーザーとともに同じ時間を過ごす様子も描かれており、まるで家族の一員のようなアシスタントに感じられた。
このようなAIによるインタラクションとして、話しかけた周囲の声に反応するビデオコール機能、カメラを体のように動かしてボディーランゲージによるエモート機能、音楽に合わせてリズムを刻む機能が紹介された。
HONORが示した「次の時代のAIスマホ」の在り方
HONORはスマートフォンの新たな付加価値として、AIとロボティクスの融合を視野に入れている。ただのAIフォンではなく、スマホを手から離しているときでも、利用者の顔や声を認識し、適切な情報を伝える。移動中はアシスタントロボットとして機能する。ときには愛玩ロボットのような愛らしさも見せ、利用者に寄り添う新しいスマートフォン像を目指している。
基本性能やカメラ、AIアシスタントなどの各種機能が横並びになりつつある中、スマートフォンは大手メーカーを中心にコモディティ化が進んでいる。そんな普遍化から大きく差別化し、スマートフォンの在り方を変えていく。HONORがAI戦略で掲げる「αプラン」その大きな計画の一歩目がこのRobot Phoneのように思えた。
HONORが掲げる「αプラン」は、「拡張された知性」を意味する単語に「人」を掛け合わせたもので、AIを便利に活用してユーザーの生活を豊かなものにするとした。αの文字の中に漢字で「人」を入れてきた点は中国メーカーらしいアイデアだ
そんなHONORのRobot Phoneの「小さなロボット」が魅せる愛らしくて、頼もしい相棒のような存在は、日本で発売しても受け入れられそうだ。筆者もこんなスマホとともにあらゆるシーンを共に過ごしたい。そう思わせてくれるプロダクトだった。そう遠くない未来のスマートフォンは、AIとロボティクスと融合した、真の意味でパーソナルデバイスへと進化していくのかもしれない。
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