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ドコモ、2027年度中に「5Gエリア=SA対応エリア」目指す 品質1位にこだわらず“体感品質”の向上を重視(2/2 ページ)

NTTドコモは、2026年9月時点で都市部へのリソース集中や800MHz帯の4G転用を進め、体感品の質向上を図っている。重点ポイントでの下り100Mbps達成に加え、上りトラフィックや生成AI普及を見据えた新技術も投入している。一方で、体感品質の向上を最優先とし、特定の外部調査スコアの首位獲得にはこだわらい姿勢を示した。

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外部パートナーの連携や新技術の採用も推進

 品質改善やサービス拡張に向けた他社連携も加速している。

 三菱地所と大手町・丸の内・有楽町エリアにおける次世代スマートシティー構築で合意し、景観に配慮したミリ波のアンテナ設置などを推進する。三井不動産らが設立したシェアリング事業会社に出資し、建物内の通信環境改善を進める。

 ドコモ2026年6月に、電波オークションで26GHzのミリ波(400MHz幅)を落札して割り当てが決まった。既存の28GHz帯(400MHz幅)と合わせてミリ波の帯域を強化し、スタジアムや都市中心部へ適用していく。

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新たに割り当てられた26GHz帯のミリ波を、高トラフィックの発生する場所へ有効活用していく

 衛星通信サービスの「docomo Starlink Direct」については、8月14日にStarlinkと「Starlink Mobile V2」契約を締結し、2028年度中に音声通話やブラウジング機能などを提供する。9月1日にはアメリカ、カナダ、フィリピンを対象とした国際ローミングを開始し、順次提供エリアを拡大する。

単一の指標だけでは判断しない Opensignalの品質1位にはこだわらず

 着実に通信品質の改善を進めているドコモだが、SNSではいまだに「ドコモが遅い」という声が絶えない。同社はどのような指標を持って「改善した」と判断しているのか。引馬氏は「単一の指標だけで判断するのは危険だと考えている。そのため、コールセンターへの申告、SNSの投稿、ユーザーの体感データやトラフィックデータを組み合わせて判断している」と答える。

 SNSでは具体的な場所が特定できる投稿をピックアップして分析している一方で、声を上げないユーザーもいるため、体感データなどで潜在的に品質が低いエリアを特定し、現地調査を行って対策を急いでいるという。

 通信品質の悪化が目立ち始めた初期の段階(2023年頃)と比べると、「品質が改善していることはデータ上でも確認できている」と引馬氏。ただし、SNSの声やユーザーからの申告は増減を繰り返すため、対策の実施とユーザーへの認知向上の両面で「つながらない」という声を減らしていく方針だ。

 認知向上に向けた取り組みについては「地下鉄の駅や名古屋駅など、明確に改善した場所ではプロモーションを実施している」と引馬氏。この他、改善したエリアをよく利用する人に対してアンケート調査を行ったり、4G端末を利用しているユーザーに5G端末への買い替えを提案するマーケティングを行ったりしている。5G端末にすることで、より改善を体感してもらう狙いがある。

 通信品質のよさを図る客観的な指標として、調査機関の英Opensignalが実施している「一貫した品質」がある。ドコモの前田義晃社長はかねて、Opensignalの一貫した品質で1位を目指すと公言していたが、その壁は高く、2026年の1月~3月の調査ではドコモは最下位となってしまった

 引馬氏は「Opensignalの指標は当然意識しているが、お客さまの体感品質を引き上げることを最優先課題としている」と述べ、特定の調査スコアで1位を取ることにこだわらない姿勢を示した。「お客さまの体感品質が向上する結果として、各種スコアも自然とついてくると考えている」(同氏)

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