AirH"つなぎ放題の詳細は?(2/2)有線区間も既存インフラそのままに有線区間(基地局ーバックボーン)には2本のISDN回線が引き込まれている。ISDN1回線は,64KbpsのBチャンネルが2つ,16KbpsのDチャンネルが1つ(2B+D)だ。1つの基地局で64KbpsのBチャンネルが4つ,16KbpsのDチャンネルが2つ使えることになる。
これまでは4つのBチャンネルのうち3つを音声通話や回線交換でのデータ通信に使用していた。というのも無線区間で音声通話か回線交換でのデータ通信が行われるのは,最大3つだからだ。つまり,1つのBチャンネルがほとんど丸々空いていることになる。この点は無線区間のスロットの構成とほぼ同じだ。 有線区間も無線区間同様,音声通話や回線交換でのデータ通信を優先する形でダイナミックに使用する。AirH"のパケット通信では空いているBチャンネルを優先して利用し,さらに必要があれば空いている(音声通話や回線交換のデータ通信で使用していない)Bチャンネルも使用する。もっともBチャンネルは64Kbpsなので,1つのBチャンネルで無線区間の2スロット分を丸々収容できる。
有線区間はDDIポケットがNTTに使用料を払う必要があるので,Bチャンネルパケット通信と回線交換をダイナミックに切り替えるとしている。例えば1つの基地局に複数のAirH"端末が接続し,データ送受信量が多い状態では有線区間は回線交換のほうが低コストで済むこともあるからだ。 DDIポケットによると,「有線区間に関しては既に専用線的な使い方をしているチャンネルがあり,これを活用することで有線区間を低コストに抑えることも可能」としている。単なるデータ量課金ではなく,つなぎ放題まで実現できたのはこのあたりに秘密があるようだ。 最大4つの基地局と接続し実現される128Kbpsパケット通信今秋を目処にサービスを開始する128Kbpsパケット通信は,最大4つの基地局と接続することで実現される。1基地局当たり最大32Kbpsで4つの基地局ということだ。 理論上は1つの基地局でも最大128Kbpsのパケット通信が可能だ。わざわざ複数の基地局を接続するのは当面有線区間では1つの基地局で1つのBチャンネルしかAirH"のパケット通信に割り当てないという事情もある。1つの基地局ではAirH"のパケット通信では最大64Kbpsしかスループットを得ることができないのだ。 また先に挙げた専用線的な使い方をしているチャンネルを有効に利用するということもあるのだろう。DDIポケットでは128Kbpsパケット通信でもつなぎ放題を実現するとしており,そのためにも有線区間のコストは無視できない。複数の基地局を利用したほうが低コストに済む可能性が高い。 DDIポケットは「都市部などでは1端末で10以上の基地局と接続可能」としており,かなりのエリアで128Kbpsパケット通信が可能になるとしている。また基地局間での同期も取れており,1つの端末が複数の基地局と接続することにまったく問題はない。 128Kbpsパケット通信はスループットを保証できないということもあり,最大32Kbpsの「つなぎ放題コース」にプラスα程度の利用料金を予定しているという。 関連記事 [坪山博貴,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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