マルチメディアに特化するJ-フォンのJava(2/2)

一般のJavaアプリを動作させられるのは年末

 当然,J-フォンでもJava仕様は公開していく。「MIDPを採用したら,拡張部分を公開するというルールがある」と赤川課長は説明する。22日のサービス開始までには,仕様を公開し,試験ツールも提供するという。

 ただし,一般に作成されたJavaアプリを動作させられるようになるのは年末くらいになりそうだ。当初,J-フォンのJava端末はJ-フォンのサーバからしかJavaアプリをダウンロードできない仕様になっている。

 今年の年末までに次期フェイズに移行し,「一般サイトからでも(Javaアプリが)流通できるようにしていく」(赤川課長)という。ただし,サービス開始時の端末がそのまま利用できるわけではなく,対応するのは新端末になる。

フェイズ 時期 ダウンロード先サーバ
Phase 1 6月22日 J-フォン内のサーバのみ
Phase 2 2001年末 限定しない予定

ネットワーク対応とセキュリティが次期フェイズの課題

 ドコモのiアプリが,仕様公開時から“できることとできないこと”を明確にしたのに対し(2000年12月の記事参照),J-フォンの場合,当初は“何でもできる”仕様だ。さすがにJavaアプリ同士の直接通信はできないものの,端末のハードウェアも制御できるし,メモリへのアクセスも自由。

 NTTドコモの「SO503i」で,悪意あるiアプリが携帯電話内のデータを読み出してしまうという不具合が起こったように,Javaアプリケーションにはセキュリティ面に注意が必要だ(5月14日の記事参照)。サービス当初はJ-フォンが各アプリケーションをチェックするが,一般のJavaアプリを動作させるに当たってはセキュリティポリシーの持ち方が重要になる。

 「(一般のJavaアプリを動作させられる)次期フェイズでの課題は,セキュリティの部分とインターネットアクセスをどうするか」だと赤川課長は語る。

 端末にダウンロードできるのは,登録を行った作者のJavaアプリだけにして,一般にもデベロッパー登録を義務付けたり,携帯電話向けのアンチウイルスソフトを製作したりする構想も持っているという。

 将来的なロードマップとしては,JavaのコンフィグレーションをCLDC(用語)よりも機能が豊富なCDCに変更し,Javaを使ったP2Pなども搭載を考えているという。

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[斎藤健二,ITmedia]

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