名称を従来の4桁から3桁に変更し、“50xシリーズの後継”を強調する「900Iシリーズ」は、確実に一定数が売れるだろう。
しかしユーザーが喜んでFOMAに機種変更するほどの魅力を持っているかどうかは疑わしい。カメラや待受時間などの性能は50xに追いついた──に過ぎず、900iならではの目玉機能はそれほどない。
「キャラ電」はあくまで利用者の少ないテレビ電話の利用促進策だし、「デコメール」はドコモ自身が認めるように900iが普及してから価値が出るもので機種変更を促すとは考えにくい。「着モーション」も、はっきりいってしまえばKDDIやボーダフォンの「着うた」の後追いであり、なかなか900iならではのポイントがない。
結局、iアプリが900iの大きな特徴になる。しかし機能面での大きな変更はなく、500Kバイトにおよぶ容量の増加が最大のポイントだ。ただし容量が増えるにつれて、iアプリ開発費用が増加する。「(900i向けのiアプリは)コストがかかり過ぎて制作できない。投資をペイできるのはゲームくらいではないか」という声がコンテンツプロバイダからあるのも事実だ。ゲーム機として900iを考えるなら、誰にでもお勧めというわけにはいかない。
関連記事
- 900iシリーズ登場
2004年2月には、FOMAの新シリーズ「900i」が登場する。カメラや端末の重さ、待受時間などさまざまな面で、ムーバと同等の仕様とし、コンテンツなどのサービス面では505iを上回る。 - FOMA「900i」を買うべきか
50xシリーズに代わるドコモのメインストリームを担う役割を持ったFOMA「900iシリーズ」が発表された。ドコモユーザーは果たして900iに乗り換えるべきなのだろうか。待受時間など基本スペック、新サービス、端末などを、auやボーダフォンの端末とも比較しながら考えてみる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.