5分で分かる 今週のモバイル事情:3月13日〜3月19日
CeBITが開幕し、欧州向けメガピクセル端末が続々と登場。auのグローバルパスポートは5月にも海外とのパケットローミングを開始する。また「ドコモが6月にも定額制を始める」とマスコミが報じるなど、話題にこと欠かない1週間だった。
CeBITが開幕し、2004年の欧州市場の動向を予感させる端末が続々と登場している(特集参照)。日本でも、メガピクセルカメラ搭載でラジオや電子コンパス機能を備え、USBポートが付いたグローバルパスポート端末「A5505SA」をKDDIが発表。あわせて、5月上旬から韓国とのパケットローミングを開始することが明らかになった。
ドコモのPDCの新シリーズ「506i」も、三菱電機の「D506i」、富士通の「F506i」がJATEを通過するなど、新端末の登場を予感させる(3月16日の記事参照)。
メガピクセル、ペン型、ペンダント型〜海外で新端末が続々
3月18日に独・ハノーバーで開幕開幕した「CeBIT 2004」では、さまざまな新型携帯電話が発表された。
欧州でもメガピクセル化が進み、シャープ、Nokia、Siemens、Sony Ericssonがメガピクセル端末を投入する(3月19日の記事参照)。
Siemensは、ペン型携帯や自転車に取り付けられる携帯をデモ(3月19日の記事参照)。ハイスペック化競争とは異なるユニークなアプローチに注目が集まる。
またNECは中国市場向け端末として、カード型やペンダント型など、日本市場向けとは異なる方向性の携帯電話を投入。中国でNECブランドの認知を図りたい考えだ。
キャリアの首脳陣が相次いで講演、会見
今週はドコモの立川敬二社長、KDDIの小野寺正社長、KDDIの高橋誠コンテンツ企画部長らが講演や会見に臨んだ。
注目なのは1X WINユーザーの動向を話した高橋氏の講演。1X WINユーザーが「2月末時点で、約20万人」という数字のほか、ARPUがcdmaOne/1xユーザーの2倍以上あることなどが明かされた。
KDDI小野寺社長は、「1つの事業者がシェア50%超えるのは異常事態。今の状況で十分とは思っていない」と、攻めの姿勢を強調。累計シェアを、まずは現状の20%から30%に引き上げたい考えだ。また定額制の強みを生かしたプレミアムサービスの提供を計画しているともコメントしている。NHKが「ドコモが定額制導入」と報じた件については、「詳細が分からないので」と言及を避けた。
ドコモの立川敬二社長は、京都で開催された「第3回ケータイ国際フォーラム」のトップカンファレンスに登場(3月17日の記事参照)。「2003年から北京の研究所で、第4世代携帯の共同開発に取り組むことになった」と話した。「一緒に作り上げて、方式の違いをなくそうということ。アジアからの標準化が重要と思う」(立川社長)
車とケータイが急接近
今週は、車と携帯をめぐる話題も多かった。
東芝の「A5504T」は、Bluetooth搭載にあたって、「車中でのハンズフリー通話を可能にすること」が重要な用途の一つだと、開発担当者が話した(3月15日の記事参照)。
ドコモも、G-BOOKでハンズフリー通話が可能になるBluetoothアダプタを発表、3月下旬から販売を開始する。ただしこのアダプタは「251i以降/504i以降/661i以降のドコモ端末に対応」というように、PDC端末向け。FOMA端末では、富士通製「F900i」のマニュアルに、FOMA USBケーブルでカーナビと接続し音声電話やテレビ電話の発着信が行えることが記されている(3月5日の記事参照)。
また、車車間通信をメッシュネットワークで行おうという試みにも注目だ(3月15日の記事参照)。
さて、来週は
3月20日の土曜日に、4モデル目のFOMA「SH900i」が全国で店頭に並ぶ。オートフォーカス機構付きの200万画素CCD、PDFやWord、Excelが閲覧できるドキュメントビューワ機能など、新生FOMAの中でも最高峰のスペックを誇る端末だけに、売れ行きには注目だ。
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