「お財布ケータイ」「Rコマース」〜FeliCaiモード登場間近
NTTドコモの夏野剛iモード企画部長が、「もうすぐ発売するFeliCa携帯」のキーワードとして、「お財布ケータイ」と「リアルコマース」を挙げた。1年半で1000万台の普及を目指す。
「キーワードは、お財布ケータイとRコマース」──。6月10日、都内で開催されたモバイルマーケティングカンファレンス2004のパネリストとして出席した、ドコモのiモード企画部長 夏野剛氏が、「もうすぐ発売するFeliCa携帯」のキーワードとして挙げた言葉だ。
“お財布ケータイ”と表現するように、ユーザー訴求の中心は電子マネーを中心としたものになるようだ。さらに、FeliCaプラットフォーム上でのビジネスプレイヤーにとっては、従来の赤外線やQRコードをより洗練した連携システムとなる。
「ユーザーにとってみれば、お財布の機能も取り込む。マーケティングのプレーヤーにとってみれば、決済ができる、POSレジや自販機などリアルなものとのやり取りもできる」(夏野氏)
これまでドコモは赤外線通信やQRコードなど、リアル連携手段を端末に搭載してきたが、FeliCaはその“本命”となる。赤外線対応端末が2700万台、QRコード表示に対応した端末が4200万台と利用や対応端末が順調に伸びる中で、「いける」という確信を持ったという。「QRコードも赤外線も、クーポンをダウンロードして使うときに、操作がいる。FeliCaは使うシーンではかざすだけでいい。誰でも使える」(夏野氏)。
「1年半で、1000万人くらいに使われる」(夏野氏)と、普及にも自信を見せた。
FeliCaが可能にするマーケティング手法も数多いと夏野氏は見る。例えば電子マネーの仕組みを利用して「100円あげる、1000円あげるという懸賞が、ネットでできてしまう。そこまでの可能性がある」(夏野氏)。さらに、ポイントサービスなどのロイヤリティプログラムも、「携帯がロイヤリティプログラムを一気に簡単にした。さらにFeliCaによって、携帯がそのままカードになる。リアルコマースになる」(夏野氏)。
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