FeliCaが機能拡張、ネットワークセキュリティに対応
ベリサインと提携し電子証明書によるネットワークセキュリティに対応。接触・非接触デュアル型の新カードを来春投入、金融分野や情報管理分野にもFeliCaを浸透させる。
ソニーは7月13日、非接触型ICカード技術「FeliCa」の機能を拡張し、電子証明書によるネットワークセキュリティに対応すると発表した。新たに接触型インタフェースも備え、金融・クレジット分野や情報管理分野にもFeliCaを浸透させるねらい。新カードは2005年春に投入する計画だ。
開発中の接触・非接触デュアルインタフェースICカードを、日本ベリサインの電子認証サービス「マネージド PKIサービス」に対応させる。FeliCaカード上でのRSA暗号演算処理が可能で、SSLクライアント認証やVPN、S/MIME、無線LANでの端末認証いった情報セキュリティ機能を利用できるようになる。両社は新カードの販売・マーケティングでも提携する。
デュアルインタフェースICは、クレジットカードなどで主流の接触型ICと、FeliCaが採用してきた非接触型ICを1チップに混載したもの。ソニーが独Infieon Technologiesと共同開発した。
FeliCaはJR東日本の「Suica」やNTTドコモ端末、社員証などに採用実績がある。だが磁気ストライプカードからICカードへの移行が進む金融分野では、セキュリティ上の問題から接触型が主流になると見られる。またカードを企業の情報管理など幅広く活用したいニーズもあった。
ソニーは新カードの投入で、こうした分野にもFeliCaを浸透させたい考え。来春、まず社員証や学生証、金融機関などに新カード導入を進め、他分野や海外にもベリサインと共同で展開していく予定。
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