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50xシリーズ最高峰のカメラ性能〜「P506iC」ケータイカメラ画質研究ラボ(1/4 ページ)

パナソニック製端末はこの夏になって急にクオリティが上がってきた。195万画素CCDを搭載した「P506iC」は、オートフォーカス機能こそ備えないが、デジカメと同様のキセノンフラッシュを採用。フレックススタイルの使い勝手も、かなりこなれてきた

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 「P506iC」といえば、何といってもFelica搭載が一番の話題だ(特集参照)。けれどもNTTドコモのサイトへ行くと「限りなくデジタルカメラに近づいた新しいフレックススタイル」なんてキャッチコピーが踊っている。かなりカメラ機能にも力を入れているのだ。

回転2軸式ディスプレイとキセノンフラッシュ

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 底面ヒンジ近くにあるカメラは、F2.8のレンズの奥に195万画素のCCDを搭載。その上に通常モードとマクロモードの切替スイッチが付いている。レンズは固定焦点式で通常モードでは50センチから無限遠まで、マクロモード時は約10センチの距離でピントが合う設計だ。

 レンズのヨコには大きなストロボがある。これは注目のアイテム。従来のカメラ付ケータイが搭載している補助光的なLEDではなく、本格的なフラッシュなのだ。だから常時点灯はできないが、デジカメのストロボの用に撮影時に強く光る。光量はLEDとは段違いだ。

 ケータイの用途を考えると懐中電灯的にも使える常時点灯可能なLEDも欲しかったが、P506iCはデジカメとしての性能を重視したのだろう。


レンズはF2.8のパンフォーカス。レンズ部の上にマクロの切替スイッチがある。レンズ横にあるのが自慢のキセノンフラッシュだ。ヨコ撮り時はこのようにディスプレイをひっくり返してセット。画面も横長対応になり、撮影情報などが表示される

 撮影時はヨコ撮りのデジカメスタイルとタテ撮りのケータイスタイル。さらに回転2軸式を生かして、ディスプレイを裏に向けて開けば自分撮りもできる。このディスプレイは完全に180度開くので自分撮り時も使いやすい。

 ディスプレイを裏向きにセットすると2.4インチのQVGAサイズ液晶を見ながら撮れる「大画面デジカメ」となる。あらかじめカスタマイズで「クイックカメラ起動」をオンにしておけば、ディスプレイを裏向きにセットすると自動的にカメラモードになるので、いつでもすぐカメラに切り替えられて便利だ。

 180度回して折りたたむ(あるいは、開いてから180度回す)という2アクションが必要になるが、訓練すればけっこう瞬時に準備できるので実用性は高い。

 デジカメスタイル時は側面のボタンで操作する。シャッターボタンに加えて、キャンセルボタン、ズームレバー兼用のズーム/選択ボタンがあり、この状態で大抵の操作はできる。ズームボタンが左右の動き+押しボタンの機能を持っているからだ。いちいち開かなくても細かい設定ができるのはカメラとして使うときに欠かせない。

 ただし、どういうわけか「明るさ調整」(露出補正)だけはデジカメスタイルではできない。オープン時はキーの左右でダイレクトに操作できるためにメニューにその機能がないからだが、設計時に見落とした? とひそかに思っているくらいである。


ヨコ撮り時は上面にズームレバー、キャンセル、シャッターボタンが並ぶ。この3つを駆使して撮影モードなどの変更も可能だ。ヨコ撮り時はメニューもちゃんと横位置に出るのがよい

サブメニューは大きな字で見やすく、ショートカットキーがある機能は右にその文字が表示される(左)。ストロボにはオートのほか、強制発光が2種類用意されている。ヨコ撮り時も簡単なヘルプ機能がある

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 撮影にかかる時間は、1600×1200ピクセルの最高画質の場合、撮影に約2.5秒。そこから保存ボタンを押してSDカードに保存するのに約3.5秒である。2メガピクセル機としてはまあまあの値だ。解像度や画質を落とすと、もう少し速くなる。

 開いてのタテ撮り時は画面表示も縦位置になる。このときは十字キーやショートカットを駆使してもうちょっと手早い操作が可能だ。

 機能としては、ストロボ、ナイトモード、美肌モード、ホワイトバランス設定、輪郭補正などが用意されている。基本的にはシンプルで、押さえるべきところは押さえたという感じだ。

 対応解像度は、VGA以上の場合、VGA、XGA(1024×768)、SXGA(1280×960)、UXGA(1600×1200)となる。デジタルズームが最大画像サイズ時でも使えるのはなかなか便利だ。

 撮影画像自体は横長で記録されるが、EXIF情報の「画像方向」に「画像を右に90度回転する」というタグが埋め込まれているため、画像ブラウザによってどれも縦位置で表示されてしまう。ケータイスタイルで撮った画像は正しい向きで表示されるが、デジカメスタイルで撮ったものは90度回転してしまうのだ。タグの情報が標準的でないためだが、せっかくこのタグを使うのならもうちょっとしっかり作ってほしい。

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