メール好きには狙い目? W22SAのメール作成機能を試す(2/2 ページ)
携帯でメールを打っていて、変換しても期待している候補がでずに四苦八苦したことはないだろうか? W22SAならそのような労力が軽減されるかもしれない。
ちょっと面白いのは、範囲選択メニューから英和・和英辞書を呼び出せるところ。日本語を範囲選択すれば英訳例を、英語を範囲選択すれば和訳例を示してくれる。
メールの本文から単語を範囲選択し(左)/英単語辞書を選択すると(中)/英訳した結果を示す。なお、英語を範囲選択すれば和訳が示される(右)
スピードも十分実用的
このような動作の裏では、受信したメールを1)文章を文節に区切る 2)自立語/付属語に分割 3)品詞情報を返す 4)ヨミを振る……という作業が行われている。受信するメールが長ければそれだけ負荷が高くなり、返信メール時に動作が重くなる。
Advanced Wnn V2解析速度はARM9/100MHzクラスのCPUで秒間320文字。W22SAのベースチップはクアルコムのMCM6500。CPUはARM9/130MHz程度で動作していると思われるので、秒間412文字の解析速度があることになる。1万字のメールを解析するには約24秒かかる計算だ。
文字数が5000字/1万字のメールをW22SAに送り、返信メールを書いてみた。短いメールのときに比べてワンテンポ遅れる感じはあるが、イライラするほど待たされる感じはない。5000字の場合も1万字の場合も速さはとくに変わらなかった。解析処理はバックグラウンドで行われているようだ。
ただしこの長さになると、解析精度は下がる。たとえば「常時接続環境」のような長い単語の場合、短いメールの返信であれば確実に学習するが、1万字メールの返信となると、「常時/接続/環境」と区切ることはできても、「常時」の確定後、予測変換候補に「接続」が出てこないのだ。
とはいえ、携帯どうしで1万字ものメールをやりとりすることはまずないだろう。普通ならまず出てこない単語が予測変換の上位に出てくるのは、やはり快適である。
受信したメールを解析して、返信メール作成時の変換候補に挙げるのは非常にユニークな機能で、目下W22SA以外に同様の機能を搭載した機種はない。単語の学習が少々強すぎる点は気になったが、それでも携帯でメールを頻繁にやりとりする人には、かなり魅力的な機能といえそうだ。
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