こうやって薄くしました〜「prosolid」の、こんな工夫
最薄部14.8ミリというスマートボディが特徴の「prosolid」。30代から50代のビジネスパーソンをターゲットにしたというprosolidには、こんな工夫が施されている。
薄い端末といって思い出されるのが「P504i」(6月5日の記事参照)。“ストレート型より薄い16.8ミリ”の折りたたみ端末は当時、大きな注目を集めた。
12月3日にリリースされるパナソニック モバイル製の「prosolid」(10月5日の記事参照)は、さらに薄い16.7ミリで最薄部が14.8ミリ。薄いながらもアルミパネルとマグネシウム合金を使うことで剛性を確保している。
この薄さを実現するためにどんな工夫をしたのか、そのほかの機能はどこにこだわったのか──を、開発陣に聞いた。
樹脂に穴を開け、中に部品を入れた〜prosolidの背面
薄さを実現するためのアプローチはユニークだ。多くの携帯電話の背面は、基板の上に樹脂のケースをかぶせる構成になっている。prosolidでは、ここを少しでも薄くするため、「樹脂に穴を開け、その中に部品を入れている」(商品開発センター・プロジェクトマネージャーの田端太一氏)。ケースと部品を一体化して薄型化するというアプローチだ。
ただし、このままでは「穴を開けた部分の樹脂をどうするか」という問題が残る。これを補うのが背面を覆うアルミ素材。つまりprosolidの背面は、部品の詰まったデコボコの樹脂の上にアルミがかぶせてあるというイメージだ。「樹脂とアルミは強度がまったく異なる。樹脂だと(強度確保に)1ミリ必要なところが、アルミなら0.3ミリから0.5ミリで済む。0.3ミリあれば樹脂と同等の強度を確保できる」(田端氏)。
底面は、海外端末で使われている薄型充電池を採用することで薄型化を図った。「下の薄さは電池のサイズに依存する。prosolidは、底面の厚さがシリアルコネクタの厚さと同じ。従来端末にあったボディの肉厚が(prosolidには)ない」(田端氏)
ディスプレイをマグネで支え、強度を確保
prosolidはアルミに加え、マグネシウムを使って剛性を確保しているが、これが液晶の割れにくさにも貢献していると田端氏。「従来端末では、液晶の裏側を樹脂のホルダーで囲んで支えていた。今回は表のマグネを裏まで通し、マグネの上に液晶を載せている」。押された際のたわみも少なく、P504iの約1.5倍の強度を確保しているという。
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