ドイツの「プリペイド携帯事情」を調べてみた(2/2 ページ)
海外で使える携帯もあるが、通信料金は割高だ。中・上級者はプリペイド携帯を買うのがオススメ。独フランクフルトで現地プリペイド携帯を購入してみた。
さてカラー画面端末を2機種入手したものの、やはりカメラ付き端末も気になる。カメラ付きはどこでも最低99.9ユーロ(約1万4000円)以上と高めで、旅行者が短期滞在時に買うにはややもったいない。しかし来年もまた来るだろうし、4社で同じような端末を買っても面白くないだろう。ということで、思い切ってカメラ付き携帯も買ってみることにした。
ちょうど歩いていると、某チェーン代理店の店頭にT-MobileのSiemens製「ST65」が。価格は99.9ユーロ。しかも15ユーロの料金が込みだというので、購入を決めた。
しかし、すぐに受け取れると思いきや開通まで15分かかり、後で店に来てほしいとのこと。折りしも寒波に襲われ非常に寒いドイツ、凍えそうになりながら外で時間をつぶし、店に戻るときちんと開通証明のFAXが付いたST65が用意されていた。「寒い中ごめんなさい」と美人の店員さんに声をかけてもららえたのが、せめてもの救いだったかもしれない。
3社を購入し、残るはE-Plusのみ。E-Plusはiモードを展開中だが、見かけたプリペイドパックにはiモードロゴがなく、iモードは使えないように思えた。せっかくならiモードが使えるプリペイドはないのか? とフランクフルト駅周辺を探索していたところ、中東系の店員のやっている独立系の店の店頭に「i」ロゴ入りのパッケージを発見。これを購入して海外iモードを試してみることにした。
さっそく購入の意思を伝えると、パスポートのコピーが必要だという。ここまでパスポートは提示したもののコピーを取られることはなかった。コピーがなければ登録できないということで渋々コピーを取らせ、申込書にサインして購入完了。しかしその後の店員の一言に驚く。「登録は1日かかるので、使えるのは明日です」。今晩のフライトでドイツを離れるというのに今日は使えないとは……。
フライトの件を伝えても「普通は1日かかる」と取り合ってくれず。その後空港で出発間際に電源を入れたものの、結局使えずにこの端末はただのお土産になってしまった。ドイツ版iモードも試すことができなかったのが悔やまれるが、来年のCeBITで再度プリペイドSIMカードだけ購入して試したいと思う。
E-Plusのプリペイド携帯パックは「Free & Easy Set」。Siemensのiモード対応端末「M55」は2003年末発売で、サソリをイメージしたデザインが特徴。観光客価格なのか、88ユーロとスペック的には高め(10ユーロの料金込み)
利用開始は簡単、ドイツ語にやや苦戦
今回購入した端末は、すべてSIMロックがかかっていた。VodafoneのC115に、T-MobileのプリペイドSIMを挿入して利用するといったことはできない。
T-Mobile以外は、プリペイドSIMにあらかじめPIN(パスワード)が設定されており、電源を入れると最初にPIN入力を求められる。PIN番号はパッケージ内に見えないよう記載されているので、スクラッチ部分を削ったりシールをはがしたりして確認することになる。
各社とも特に開通作業(アクティベーション)は必要なく、PIN番号入力後はすぐ利用できた。ただし、某家電店で聞いた話では、開通のためセンターに電話をかける必要があるものもあるそうだ。
当然だが、端末メニュー画面や付属マニュアルはドイツ語。ST65を買ったときなどは、その場で英語モードに切り替えてもらったのだが、ほかはメニューをいじってなんとか英語に切り替えた。
困ったのはプリペイドSIMのマニュアルで、残高確認やリチャージ方法はあらかじめ聞いておくべきだった。もちろん、リチャージ方法はリチャージのバウチャーに方法が記載されており、残高照会もマニュアルの最初のほうに照会用の番号が書かれている。ただ、いきなりドイツ語のマニュアルを読むのは多少骨が折れるだろう。
ともあれ、現地で購入したプリペイド端末でも通常の通話からMMSまで、一通りの操作が可能なことは確認できた。ドイツ語に若干とまどいはしたものの、現地で頻繁に携帯を利用するユーザーは、プリペイド携帯の購入を検討してもいいだろう。
O2のWAPポータルサイト「O2 Active」に7610からアクセス(左上)。プリペイドでもダウンロードサービスなどを楽しめる(右上)。内蔵のフルブラウザOperaを使えば、Webサイトも閲覧できる(左下、右下。なお日本語サイトは文字化けしてしまっている)
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