世界一高いビルの中心で、3G携帯を使う(2/2 ページ)
高層ビルの上層部には、携帯の電波が届きにくいもの。台北には世界一高い高層ビルがあるが、その展望台で携帯のテレビ電話をかけると、どうなるだろうか。
ここでふと、702NKでは各社の3Gの電波を拾っていることを思い出した。そこで手持ちのSIMフリーのNokia「6680」にFOMAカードを入れ替えてみた。ドコモの公式アナウンスでは、海外でのテレビ電話の利用はN900iGか「M1000」のみとなっており、それ以外のW-CDMA端末での利用は保証されていない。しかしNokia 6680は海外のW-CDMAオペレーターで広く利用されている実績のある端末。ダメもとで試してみることにした。
Nokia 6680にFOMAカードを挿入、電源投入後にネットワークを手動で検索してみると、見事にFETの3Gの電波を捕まえることができた。これでテレビ電話が利用できる条件は整ったわけだ。さっそく日本のFOMAユーザーにテレビ電話をかけてみよう。
台湾からの国際発信は「+」または「002」となる。呼び出し音の後、相手が受信ボタンを押してから画像が出るまで数秒待たされたものの、無事台湾から日本へテレビ電話をかけることができた。こちらから映している展望台からの景色もよく見えるとのこと。お互い外国にいることを忘れてテレビ電話をしばし楽しんだが、音声通話よりもテレビ電話のほうが、より距離感を短く感じさせてくれるようだった。
世界最速エレベーター内でも通話OK
展望台からの帰り、室内での通話が大丈夫ならばエレベーター内でも通話できるのでは? と思い、ちょっと失礼して携帯を使いながら帰りのエレベーターに乗り込んでみた。携帯使用禁止の表示がないことは、上りの時に確認してある。
ドアが閉まるとすぐに降下開始、再び分速1010メートルで高速移動だ。狭いエレベーター内でマナーを守るため、こちらは話はせずに相手に一方的に話をしてもらった。音声は途中途切れることはなく、89階から5階までの37秒間、問題なく通話できてしまった。Ericssonの室内設備は高速エレベーター内での通話も可能にしているようだ。
エレベーターの表示パネルには階数、高さ、速度、到着までの残り時間が数値で表示され、また現在のリフトの位置もピンク色の四角いマークで表される。エレベーター移動中は室内のライトが消え、表示パネルと天井がほんのりとブルーに光り幻想的な雰囲気。移動中も携帯電話のアンテナは立ったままで通話は途切れなかった(写真ではちょうど221メーター付近を降下中)
世界一高いビルである台北101は、携帯の利用を最初からきちんと考慮していた。台湾に行った際は、展望台から「いまどこにいると思う?」と電話してみるのも、楽しいかもしれない。
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