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第三勢力の台頭と「ホリエモン携帯」の現実味:モバイル戦国時代(第3回)(3/3 ページ)
最終回は、ドコモや新規事業者の影にある「第三勢力」を扱う。平成電電、アイピーモバイル、YOZAN、ライブドア。いずれも虎視眈々とチャンスを狙っている。
そもそもパワードコムは、全国の電力系通信事業者の中核となる企業。電力系各社が持つ全国の光ファイバー網は20万キロを超えるといわれており、パワードコムはこれを利用して法人向けサービスなどを提供している。その事業規模、インフラ網には相当な存在感がある。
KDDIとパワードコムが実際に合併した場合、通信業界に衝撃が走ることは間違いない。パワードコムの光ファイバーバックボーンとKDDIの固定網、auの移動体サービスが組み合わさると、間違いなくNTTに対抗し得るもう1つの軸になる。
このとき、ライブドアの立場がどうなるかは微妙だ。KDDI――パワードコム連合に一枚噛むかたちで事業を発展させられるのか、それともKDDIから「将来のライバル候補」とにらまれ、協力を拒まれるのか。後者の場合、平成電電のように基幹網を持たないライブドアは大分苦しくなる。
パワードコムがライブドアを“看板”にして移動体市場をうかがうのか、それともKDDIとの強者連合を選択するのか。「ホリエモン携帯」実現のカギは、どうやらパワードコムが握っているといえそうだ。(モバイル戦国時代 終わり)
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