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こうして、携帯初の静止画手ブレ補正は誕生したNECに聞くN902i(前編)(2/2 ページ)

「N902i」で目を引くのは、やはりカメラだ。画素数を200万画素まで上げたほか、携帯初の静止画手ブレ補正にも対応した。NECにその経緯を聞いた。

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 N902iではN901iSと比べて、撮影画像の解像感やシャープネスが向上し、シャキッとした画像を撮影できていると高梨氏は話す。これは有効画素数を200万画素に向上させたことも寄与しているし、また同社独自の補正技術「PictMagic」も効いているという。

 「PictMagicにより、肌色の描写や逆光を補正できる。また記憶色、いわゆる人間の記憶に残るイメージとしての色合いを再現すべく、いろんなシーン、バリエーションできれいに撮れるようパラメータを調整した」

 高梨氏は、N901iSで撮影した画像と、N902iで撮影した画像の2枚を示しながら、両者の差をアピールする。植物の葉の部分を拡大して見てみると、確かにN901iSのほうは一部の色が白くトンでしまっているのに対し、N902iのほうがより青く、しっかり色が出ている。

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NECの資料より。左がN901iSで撮影した画像、右がN902iで撮影した画像。なお、ITmediaでは別途N902iのカメラ性能をレビューにてチェック予定だ

動作の「もっさり」も解消

 高梨氏がもう1つ説明に力を入れたのが、いわゆる「操作時のもっさり感」の解消だ。同社はムーバ、FOMAともに多くの端末を開発したが、FOMAに移行したタイミングで操作時の処理速度が下がってしまったことを気にしていたと話す。

 「902iシリーズは、(プッシュトーク対応など)メジャーチェンジした端末。このタイミングで新たなチャレンジをして、進化させようと」。カメラ同様、処理速度にもテコ入れを図ったという。

 高速化をもたらしたものとして、OMAP2の採用による全体的なCPUパフォーマンス向上が1つ挙げられる。ただし、それだけではない。高梨氏はメールや文字入力など、頻繁に利用するアプリケーションに絞って集中的に高速化を図ったと話す。

 「OSを高速化してもいいが、OSをいじると次のバージョンになったときにまたいじらないといけなくなる。OSの高速化もやるが、それよりはアプリレベルでユーザーにインパクトのあるところを、カスタマイズして速くしようと」

 中には“だまし”もあると高梨氏。とりあえず画面上に早期に表示させ、バックグラウンドで処理をして表示に実動作を追いつくようにするような手法も取りつつ、細かく手を入れていったという。この結果、確かにN902iはそれまでのFOMAと比べて実感として動作が速くなっている(10月28日の記事参照)

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内部のデザインは「驚きを狙った」と高梨氏。ダイヤルキーの中央と両サイドで色味を変えているほか、シャンパンオレンジとダークワインではニューロポインタ周りに放射状の線を引いている。「(放射状の線は)あまり尖らせすぎると、ケバケバしくなってしまう。20種類ぐらいの中から最適なものを選んだ」

 N902iにはこのほかにも、いくつか改善ポイントがある。近日掲載予定の「NECに聞くN902i(後編)」では、ここでは書ききれなかった部分を中心に紹介していきたい。

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