“iTunes追撃”のライブラリソフト「au Music Port」を試す:レビュー(3/3 ページ)
KDDIが発表した総合音楽サービス「au LISTEN MOBILE SERVICE」(LISMO)において、PC向けライブラリソフトとして提供されるのが「au Music Port」。“iTunes対抗”という新サービスの母艦となる本ソフトの使い心地を試してみた。
また、「ツール」――「システム設定」には、転送/シンクロ時、既に携帯電話に転送されている楽曲をどのようにするかを選択できる転送オプションがいくつか用意されている。プレイリストとあわせて活用したい項目だ。
転送オプション。「転送するCDデータ以外は携帯から削除する」「ほかのPCのau Music Portから転送したCDデータは削除し、転送するCDデータ以外は携帯から削除する」「CDデータを削除しない」の3つが用意されている
リッピング時にはGracenote CDDBで曲名が自動取得されるほか、録音音質の設定も行える。ビットレートの数値は公開されていないが、「エコノミー」「スタンダード」「高音質」の3つから選択可能で、デフォルトでは「高音質」で録音を行うようになっている。ちなみに、総録音時間75分47秒の「Octavarium」(Dream Theater)を「高音質」で録音したところ、総ファイルサイズは25.9Mバイトだった。
「iPod+iTunesに対抗できるサービスだ」とKDDIはコメントしており、au Music Portにはさながら“iTunesキラー”としての役割が期待されているといえる。
しかし、au Music PortはPCからのファイルインポートが不可能なほか、音楽CD作成機能を持たないなど、既存の音楽ライブラリソフトとは若干方向性が異なる。あくまでも携帯電話向けサービスの母艦として位置し、“携帯キャリアである、auならではのスタイル”を提供することでの成功を目指しているように感じる。
現時点では対応端末も提供されておらず、新たな音楽配信サービス「DUOMUSIC STORE」も開始されていないため、au Music Portに対して早急な評価を下すことはできない。iPod+iTunesを意識し、追従するサービスモデルが多い中、独自路線を歩もうとする新サービスに注目したいところだ。
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