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携帯電話用にケナフ繊維強化バイオプラスチックを実用化
NECとユニチカが共同開発した「樹脂成分の約90%が植物成分」というプラスチックが、FOMA「N701iECO」に採用された。
NECとユニチカは2月6日、共同で開発を行っていた携帯電話用のケナフ繊維強化バイオプラスチックが、間もなく発売予定のFOMA「N701iECO」(2005年12月12日の記事参照)への採用が決まったことを発表した。
両社は、従来の石油系プラスチックに代わる新素材として注目されている、再生可能な植物資源由来バイオプラスチックのポリ乳酸に、温暖化防止効果の高いケナフ繊維を添加して耐熱性を向上させるなどして、耐久性などの実用性を達成していた(2005年12月12日の記事参照)。
今回、携帯電話用に大幅に特性を向上したケナフ繊維強化バイオプラスチックでは、ユニチカがポリ乳酸樹脂「テラマック」の耐湿性を改良。この樹脂にNECが開発した植物系柔軟剤・補強用充填剤を加え、さらに両社が共同開発した成形性改良剤など独自の配合処方を加えている。
これにより、電子機器用バイオプラスチックとしては最高レベルの約90パーセントの植物成分比率を達成しながら、携帯電話の筐体に求められる高度な落下衝撃耐性、成形性、および耐熱性を実現しているという。
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