三洋電機とフィンランドのNokiaは6月22日、両社のCDMA携帯電話事業を分離独立させた新会社「三洋ノキアモバイルデバイシス」の設立を見送ることで合意し、交渉を終了した。
両社は2月14日に、CDMA携帯電話事業を手がける新会社を設立すると発表(2月14日の記事参照)。2006年第2四半期までに最終合意書に調印し、第3四半期から新会社の運営を開始することを目指していた。しかし「新会社を設立するよりも他の選択肢を個別に行うことが、両社のCDMA携帯電話事業にとってより適切である」(Nokia)との結論に達し、新会社の設立を見送ることで合意したという。
2月14日の提携発表の時点では、ハイエンド端末の開発に強みを持つ三洋電機と、ブランド力を生かしたエントリー機からミッドレンジ機の開発を得意とするNokiaは補完関係を築けることを強調していたが、出資比率や本社をどこに設置するかなど、詳細は何も決まっていなかった。結果的には条件面での折り合いが付かなかったと思われる。
両社がCDMA携帯電話事業を今後どう運営していくかは、改めて公表するという。
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