クアルコムジャパン、MediaFLOを実演:ワイヤレスジャパン2006
クアルコムジャパンが、ワイヤレスジャパン2006で携帯向け放送「MediaFLO」の実演をしている。小型のアンテナを設置し、実際に電波を発射して端末側で受信するデモが見られる。
クアルコムジャパンが、ワイヤレスジャパン2006で携帯向けに特化した放送技術「MediaFLO」のデモを行っている。実際に無線局の免許を取得して、ブース内で小規模な放送を行っており、日経CNBCやNHKエンタープライズ、BANDAI CHANNELなどのコンテンツをMediaFLO対応端末上で視聴可能だ。
デモは719MHz(UHF 54チャネル)を中心に、ガードバンドをのぞいた5.55MHz幅で行なわれている。出力は10ミリワットと小さいが、半径20メートル程度のエリアをカバー。H.264方式でエンコードしたQVGA(320×240ピクセル)/15fpsの映像8チャンネル分を“放送”している。
MediaFLOが受信可能な端末としては、クアルコムのリファレンス端末のほか、京セラ、韓Samsung、韓LG、韓Pantech & Curitel製の試作機が用意されていた。
オーディオストリームやクリップキャスト、IPデータキャストなどの配信はしておらず、視聴できるのはビデオストリームのみ。しかし会場では約2秒弱ほどでチャンネルが切り替えられる様子や、EPGを利用した番組表、ビデオストリームの品質などが実際に確認できる。ビデオストリームは本放送では30fpsになる予定だが、デモの15fpsでも動きの激しいシーンでなければ十分に楽しめるクオリティだ。
このほか同社のブースでは、最新のデュアルコアチップセット、MSM7200のエンジニアリングサンプルを用いたHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)のデモや、IEEE802.20のベースとなっているFlash OFDMの技術でもなども見ることができる。
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