携帯のWeb操作をマウスのように──「W51H」、スマートセンサーへのこだわり:「W51H」開発陣インタビュー(後編)(2/2 ページ)
横表示でPCのようにサイトを閲覧できるのだから、操作もPCライクに──。こんな開発陣の思いから搭載されたのがスマートセンサーだ。使いやすくするための工夫や、横画面時の左側に搭載した理由などを聞いた。
「W51Hではセキュリティ面も強化しています。ロックの解除方法は、『指紋だけ』もしくは8桁の『パスワードだけ』、さらには『指紋+パスワード』といった3種類を用意しています。通常のオートロックだけでなく、FeliCaもロックできます」(吉田氏)
ディスプレイのワイドVGA化により、気になるのが文字の解像度。モバイル辞書では専用のフォントにより、かなり繊細に表示されるものの、メールなどでは従来のフォントが拡大して表示される。「ただし、従来機種に比べて大きなフォントが内蔵されていますので、拡大されても違和感はないと思います」(酒井氏)
細かい改良点としては、卓上ホルダ(クレードル)がUSB対応になった点や音声読み上げに対応したモバイル辞典の搭載などが挙げられる。
「今回からはクレードルはUSBに対応させ、同梱しました。また、モバイル辞典では、英単語や英熟語を音声で読み上げる『音声発音機能』も搭載するなど、細かな点も強化しています。ほかにも赤外線ポートはIrSimpleに対応したので、かなり高速な通信が可能です」(吉田氏)
auは、EZwebのトップページにGoogle検索の機能を持たせ、検索結果をPCサイトビューアーで見るかEZwebで見るかを選択できるような仕組みを用意しており、ユーザー側もGoogleの検索結果から見たいサイトを探すケースが増えているという。
こうした利用が進む中、これまで以上に“いつでもどこでもPC感覚でWebサイトを見たい”というニーズが増えると予想される。W51Hは、こうした情報感度の高いユーザー向けに開発された“一歩先行くネット端末”といえるだろう。
プレミアムレッドは、2種類のパールをブレンド──カラーリングのこだわり
W51Hは、デザインの細部にもこだわった端末だと岩間氏。塗装にはパールを使うことで、高い質感を表現したという。
「デザインの見た目はシンプルですが、細かいところに造作があるというコンセプト。背面ディスプレイの周辺部は特殊な印刷を使って立体的にすることで、高級感を出しました。またまわりにキラリと光るリングを入れてアクセントにしています」(岩間氏)
本体カラーはプレミアムレッド、プレステージシルバー、イノセントホワイトの3色が用意され、パールの調合を変えることで異なる雰囲気を出している。
「プレミアムレッドは2種類のパールをブレンドしています。通常は1種類しか使わないのですが、2色のパールを入れることで、陰になったときにベタっとつぶれた印象にならないというメリットがあります。
プレステージシルバーはメタリックだと強すぎるので、白いパールをふんだんに入れました。『そんなに入れてどうするの?』と言われるほど入れています。腕時計のようなアルミっぽい質感を出したかったのです。
3つめのイノセントホワイトは人気の高い色ですが、あえて何もしていない純粋な白です。携帯電話はカードスロットのカバーやボタンなどのパーツによって材料が違うため色を合わせるのが難しく、白はそれが顕著に現れます。赤っぽい白、青っぽい白といったようなさまざまな白があるので設計者はいやがりましたが、なんとか調整しました」(岩間氏)
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