無線LANがあれば通話可能――“Skypeケータイ”を試す:Skypeを「ワイヤレス」で使う(1)(3/3 ページ)
Skypeの普及と無線LAN環境の一般化が進む昨今、無線LANを利用してSkype通話が可能な音声端末が登場している。そのうちの2モデル、ロジテックとBelkinの端末を取り上げる。
コンタクトリストへ登録すると、その相手に登録リクエストのメッセージを送信するのだが、LAN-WSPH01WHから送信するメッセージには日本語が使えず、英数字のみになる。これがちょっと残念だ。さらにこの端末は、音声通話専用でインスタントメッセンジャー(IM)やテキストチャットの送受信には対応しない。PCから端末へメッセージを送っても「メッセージは未送信です」となってしまう。
コンタクトリストに相手が追加されると、晴れて通話が可能となる。待受画面でジョグポインターを下方向に押すとコンタクトリストを表示し、相手がオンラインかどうかも確認できる。当然、発信できるのはオンラインになっている相手のみだ。
Skypeでは通話したい相手がオンラインかどうかが分かるのが特徴だ。似た機能として、ソフトバンクモバイルの「ホットステータス」やauの「Hello Messenger」があり、携帯向けYahoo!メッセンジャーなどIMアプリを使う方法もあるが、対応機種を使いサービスの加入やアプリの設定が必要になる。まだ携帯電話では、IMソフトのように、全ユーザーのステータスが分かるという前提にはなっていない。
なおPCとの接続機能はないため、PCからネットワークキーを設定したり、Skypeネームを登録することはできない。ただ、コンタクトリストはどの環境で使っても、ネットワーク経由で同期するので、PCで編集することをお勧めする。そのほか、Skypeクレジットの残高や有効期限、SkypeInの状態を確認できるが、Skypeクレジットの購入やサービスの申し込みも、PCから行う。
音質は?
Skypeは非常に高音質であることもウリのひとつだが、相手の機器にダイレクトに左右されるものだ。LAN-WSPH01WHで実際に通話したところ、基本的には携帯電話よりも高音質といっていい。
移動時、といっても無線LANの範囲内だが、部屋の中を歩き回ったりトイレやロフトベッドに移っても、会話中心であれば途切れることはなかった。ただ、音楽を流すなど、ラジオのような使い方をすると、向きや位置によっては音の途切れが気になった。
通話状態のまま端末を持って家の外に出てみたが、玄関から数歩出たくらいであれば問題なく通話できる。そのまま歩いて隣の建物まで行くと、受信レベルを示すアンテナ表示が減り音声が途切れ途切れになった。アンテナが2本ぐらいになったところでほぼ相手側の音声が聞こえなくなり、もう少し離れるとネットワークが切断されたメッセージを表示し、通話が切れた。持って歩ける範囲は、コードレス電話に近いといえるだろう。
Skype専用の無線LAN端末のメリットは、なんといってもPCを起動しなくてもSkype通話が行える点だ。併用するオンラインゲームや動画配信サービスなどは、PCに高い処理能力を求めるため、IMによる割り込み処理が入ると一時的に遅延が発生し、サービスの品質が下がることも多い。そういった場面でも、Skype専用端末を使えばPCのリソースを割かずに利用できる。手軽に使いたい層にはもちろん、ヘビーユーザーにもおすすめできる製品といえるだろう。
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