行列に並んで「iPhone」を買ってきました:Apple Store San Franciscoの6月29日(2/3 ページ)
米国時間の6月29日、ついにAppleとAT&Tから「iPhone」が発売された。全米が熱狂したiPhone発売までの様子を、Apple Store San Franciscoからリポートする。
結局筆者は朝5時から並んで列の先頭に近い場所で発売を待つことにした。交代で並ぶことにしたY氏が、以前米国で任天堂のゲーム機「Wii」が発売されたとき、朝の6時を境に並ぶ人が急増したことから、それより前に並ぶのが確実だろうとのアドバイスをくれたためだ。そこで朝5時過ぎでのApple Store集合を約束して、その日はそのままベッドへ。
朝7時には一気に行列が倍に
29日は朝5時過ぎ、まだ夜が明けきってないころにApple Storeへ向かった。車で遠距離から移動してくるY氏はすでに現場に到着しており、先に場所を取っていてくれた。Y氏がいた場所は、昨晩最後に確認した行列の最後尾から20人ほど人数が増えた場所で、その後ろにはすでに3〜4グループが待機していた。この後、6時過ぎには一気に行列が増えて、7時前の段階ですでに100人超の列になっていた。行列の先頭のほうにはNBCの中継車が停まっており、本日のリポートの方法についてミーティングを行っていたようだ。
7時を過ぎるといったん人の集まりは落ち着き、百数十名程度の長さで停滞。この時間になると通勤する人や観光客も増えてきて、ただならぬ様子の集団にいぶかしげな視線を送りつつ、カメラや携帯を構えて行列の写真を撮る光景が頻繁に見られるようになった。先ほどのテレビ局などの報道関係者らによるインタビューも頻繁に行われるようになり、どちらがどちらをリポートしているのかよくわからない状況に。
行列が落ち着いたところで、Apple Storeサンフランシスコ店の近くにあるAT&T Storeに顔を出すと、すでにそこにも行列が。Apple Storeほどではないが、10名ほどの行列が店の壁沿いに陣取っていた。一方Apple Storeも10時の開店を前に行列とは別の人だかりができており、iPhone発売までの長い1日がスタートした。
類は友を呼ぶ──続々と集まる怪しいキャンペーン集団
あまり人のことは言えないが、iPhone購入を狙って徹夜で行列を作る集団は一般人から見れば怪しいことこの上ない(もちろん、それに自分も含まれているわけだが)。類は友を呼ぶという言葉の通り、この行列目当てに次々と怪しいキャンペーンを展開する集団が集まってくる。
通勤ラッシュが一段落して間もない午前中のこと、売り子さんらしき人物がキャンペーンの試供品を配りに来た。見ると、サンフランシスコ名物「ギラデリチョコレート」だ。次にフリーペーパーや新聞を配る集団がやってきて、さらには近所で新規開店したアパレル店舗の50ドルクーポンまで配られる。かと思えば、iPhone発売に便乗した関連の新サービスをアピールするチラシを配ったり、怪しい宗教の勧誘があったりと、止まることを知らない。さらに待っていると、今度はApple Storeのスタッフが外まで出張してきて、「ご来店ありがとうございます」と順番待ちしている人々に次々とミネラルウォーターを手渡していく。
腰が痛くなるものの、座っているだけで無料サービスを受けられる機会はそうはない。以下に、今回の戦利品の一部を列挙してみる。
- ミネラルウォーター(Apple、Microsoft)
- Red Bull
- チョコレート(Ghirardelli、GODIVA)
- チョコレートクッキー(銘柄不明が2種類)
- アパレル店舗の割引クーポン券
- 無料Tシャツ
このほかにも、いろいろと細かいグッズやおやつをゲットした。Y氏いわく「これで昼飯が出れば完璧だね」。
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