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2.5GHz帯は誰の手に──WiMAX陣営3社がそろって免許申請

締め切りを翌日に控えた10月11日、オープンワイヤレスネットワーク、ワイヤレスブロードバンド企画、アッカ・ワイヤレスの3社が高速無線通信規格に割り当てが予定されている2.5GHz帯への認定申請を行った。ウィルコムを含め4社の申請が出そろった。

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 オープンワイヤレスネットワーク、ワイヤレスブロードバンド企画、アッカ・ワイヤレスの3社は10月11日、関東総合通信局に次世代高速無線の基地局開設計画に関する申請を行った。申請期間は10月12日まで。

PhotoPhotoPhoto 総務省関東総合通信局長の江嵜正邦氏に申請書類を手渡すオープンワイヤレスネットワーク代表取締役社長兼COOの深田浩仁氏(写真=左)、ワイヤレスブロードバンド企画社長の田中孝司氏(写真=中央)、アッカ・ワイヤレス代表取締役社長の木村正治氏(写真=右)

 2.5GHz帯を利用した次世代高速無線免許の割り当てについては、総務省が既存の3Gキャリアの単独申請を認めず、参入する場合は出資比率3分の1以下の会社経由としたことで、合従連衡が行われ、その結果携帯電話キャリアは3陣営に分かれて免許を申請することになった。

 オープンワイヤレスネットワークには、ソフトバンクとイー・アクセスが3分の1未満ずつを出資。このほかゴールドマン・サックス、テマセク・ホールディングス、NECビッグローブ、ソネットエンタテインメント、ニフティ、フリービットが資本参加している。ソフトバンクとイー・アクセスの2社は6月から共同でWiMAXの市場性に関する分析を行っており、既存の3G携帯電話事業と固定ブロードバンド事業とのシナジー効果が見込めるという認識で一致したことから提携に踏み切った。社長はイー・アクセスでWiMAX推進室長などを務めた執行役員副社長の深田浩仁氏。

 KDDIを中心としたワイヤレスブロードバンド企画は、Intel CapitalとJR東日本、京セラ、大和証券グループ本社、三菱東京UFJ銀行が出資。KDDIの出資比率は3分の1以下に抑えられているものの、社長にはKDDIの田中孝司常務・ソリューション事業統括本部長が就任し、主導権を握る。申請後報道陣の質問に答えた田中氏は「2005年から実験を始めいろいろな準備をしてきた。やっとこの日を迎えられることができた。免許が取得できた暁には、新しい高速データ通信の市場を立ち上げられればと思っている。WiMAXを社会インフラにしたい」と抱負を語った。免許取得については「ワイヤレスブロードバンド企画はWiMAXを早期に立ち上げていける高い技術力を持っている。免許は必ず取れると思っている」と自信を見せた。

 詳細な陣容をまだ発表していないアッカ・ワイヤレスも、同日午後に免許を申請。アッカ・ワイヤレスはアッカ・ネットワークスが設立した子会社で、免許取得後の事業主体もアッカ・ワイヤレスになる予定だが、NTTドコモが3分の1以下となる約190億円出資する予定で、無線ネットワークの構築や無線技術に関する支援を行う。

 なお同じく2.5GHz帯で次世代PHSの展開を計画しているウィルコムは、9月28日に単独で申請を済ませている。

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