ケータイの予定表を使って“メタボ”に歯止めをかけてみる
メタボ対策グッズが多数登場する中、いつも身近にある“ケータイでメタボ対策”しようという動きがある。こうしたサービスを利用するのもいいが、すでに携帯にある機能を使ってメタボ対策してみるのはいかがだろう。
ドリンクやサプリに始まり、体重計やゲーム機などにも“メタボリック症候群対策”をうたうものが登場している。2008年度にも「特定検診・保険指導」が医療保険者に義務付けられることから、メタボ対策グッズやサービスが増えているようだ。
ケータイにもその波は押し寄せている。さきに開催されたCEATECでは、ドコモが体脂肪計機能を備えたウェルネスケータイを参考出展し、ケータイ向けフルブラウザを提供するjig.jpは、ウォーキングやジョギング、サイクリング時のカロリー計算を行う待受アプリを提供。ケータイのGPS機能を使ったランニングプログラムもあれば、すべての食事をケータイメールで記録するサービスも登場している。
なぜ、急にこんな話を始めたかというと、私がメタボだと診断されたからだ。血中コレステロールが「これはまずいですよ」(担当医)というレベルに達している上、高脂血症気味だという。「食事を見直さないと、このままでは……」といわれ、ケータイで何か対策できないかと考えたわけだ。
レコーディングダイエットをケータイの予定表で
いろいろ対処法を探しているときに見つけたのが、オタキングで知られる岡田斗司夫氏が“激やせ”したというニュース。なんでも日々の食事を記録することで毎日の食事の量を把握し、食べ過ぎないようにすることで減量に成功したらしい。これはレコーディング・ダイエットという手法なのだという。
これなら面倒なことが長続きしない私でもすぐ始められ、食事のたびに携帯の予定表に入力すればすむ。とりあえず、手元にあった防水ケータイ「W52CA」を使ってレコーディング・ダイエットを始めてみた。
記録を始めてみると、携帯電話はとてもレコーディング・ダイエットに向いていることが分かってきた。例えば食品名とカロリーの入力時に、一回「おにぎりランチ」「286」と入力すれば、次に「おにぎりランチ」と入力すると次文節の候補として「286」が表示される。カロリーを控え忘れても、前に食べたことがあるものなら、候補から選択するだけでカロリーを入力できるのは便利だ。
またW52CAの予定表は、その日に撮影した写真にすぐアクセスできるようになっている。忙しくて入力する暇がない場合には、とりあえず写真だけ撮っておけば、あとで予定表画面から写真を呼び出して入力できる。
こうして、たまに入力し忘れる日もあったものの、今日に至るまで食事を記録し続けている。飽きっぽい私の性格を考えると、驚きの結果だ。
レコーディング・ダイエットに役立つ「Wシーン」機能
食事を入力し始めて、実は困ったことが1つあった。日々の予定の中に入力した食事の項目が入り交じり、その日の予定を把握しづらくなってしまったのだ。そこで思い出したのが、Wシーン設定。電話帳や予定表、待ち受け画面をプライベート用と仕事用、家族用と友人用など用途別に切り替えられる機能だ。
仕事の予定は「シーン1」、食事の記録は「シーン2」として入力すれば、端末をシーン1に設定している時は仕事の予定だけが予定表に表示される。デフォルトの利用をシーン1にして、食事の記録を見たいときだけ[*]キーを押してシーン2に切り替える――という使い方ができる。これで、予定がごちゃごちゃになることなく、食事の記録もつけられるようになった。
ちなみにドコモの「2in1」でも同じようなことができるか調べてみたところ、予定表まではAモード/Bモードの振り分けに対応していないようだった。
食事を1カ月記録し続けて分かったのは、意識せずにだらだらものを食べたり、1日に高カロリーのものを何度も食べたりすることが意外と多いということ。また、どの食べ物にどれくらいカロリーがあるのかも、入力するうちに覚えるなど、生活の中で役立つ知識も少し身についた。
高コレステロールや高脂血症が解消されたかどうかはまだ結果がでていないので分からないが、今あるケータイでお金をかけずにここまでできるのは、なかなか面白い。また今回はW52CAで試したが、他メーカーの端末の中にも便利に使える機能がありそうだ。自分のケータイで、自分なりの便利なメタボ対策機能を探してみてほしい。
※最近のカシオ計算機端末と日立製作所端末は、予定表やWシーンなどの基本的な機能は同等。Wシーンは日立製作所端末の「W52H」「W51H」「W43H II」「W43H」「W42H」に搭載されている。カシオ計算機端末は「W53CA」「W52CA」「W51CA」「W43CA」「G'zOne W42CA」がWシーンに対応する。
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