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どこにもなかったディズニーならではのサービス──日本でディズニー・モバイルを始める理由(2/2 ページ)

ウォルト・ディズニー・ジャパンとソフトバンクモバイルが手を組み、協業という形でスタートするディズニーの携帯電話サービス「ディズニー・モバイル」。米国で失敗したMVNOとは異なるビジネスモデルで、ディズニーを成長させる柱へと育てたい考えだ。

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3月1日、携帯のコミュニケーションが変わる──ディズニー・モバイル ミルスタイン氏

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ウォルト・ディズニー・ジャパン ディズニー・モバイル ヴァイス プレジデントのデービッド・ミルスタイン氏(左)とマーケティング ディレクターの竹村詠美氏(右)

 ディズニー・モバイルの責任者である、ウォルト・ディズニー・ジャパンのディズニー・モバイル ヴァイス プレジデント、デービッド・ミルスタイン氏は、自社のサービスを「世界屈指のエンターテインメントを提供してきたディズニーが、どこにもなかったディズニーならではの携帯電話サービス」だと評す。

PhotoPhotoPhoto ディズニー・モバイルのコンセプトは「スイッチを入れた瞬間、手のひらから広がる、夢と魔法の世界へつながる携帯電話サービス」。既存の携帯電話サービスにディズニーならではの付加価値を付け、リーズナブルな価格で提供する

 シャープが開発したDM001SHは、「スイッチを入れた瞬間、手のひらから広がる、夢と魔法の世界へつながる携帯電話サービス」(ミルスタイン氏)を実現するデバイス。ディズニーの携帯向けコンテンツ利用者の約75%を占める20歳以上の女性ユーザーをターゲットとするディズニー・モバイルは、彼女たちが愛着を持てるような端末、サービスを第一に考えた。開発に当たり、数千人のモニターからヒアリングを行って、ディズニーならではのかわいらしさなどを表現して彼女たちに喜んでもらえるものを目指している。

 端末は春モデル、夏モデル、秋冬モデルとして、年に3回投入するという。2008年春モデルとして3月1日のサービス開始とともに発売されるDM001SHは「大人の女性が持つにふさわしい美しさとスタイリッシュさの中に、さりげないディズニーらしさを感じさせる」というコンセプトの下で開発された。ボディカラーはShiny Silver、Glitter Gold、Sparkling Pinkの3色を用意。いすれも派手すぎない美しさを持つ。ベースとなったTHE PREMIUM 821SHと同様、厚さ12.9ミリの折りたたみボディにワンセグやFeliCa、WMA対応のオーディオプレーヤーといった必須機能を搭載する。

PhotoPhoto シャープ製の「DM001SH」は、THE PREMIUM 820SHをベースにしたスリムながらも高機能な端末。厚さ13.4ミリのボディにワンセグやFeliCa、2Mピクセルカメラを搭載する

 端末の販売は、全国のソフトバンクショップのほか、大手家電量販店、そしてオンラインショップ「disneymobile.jp」で行う予定。購入時はソフトバンクモバイルと同様、新スーパーボーナスによる一括もしくは割賦での支払いになるようだ。ただしDM001SHの販売価格については明言されなかった。

 ディズニー・モバイル端末の最大の特徴は、独自のメールドメイン「disney.ne.jp」が利用できる点と、“Y!”ボタンの代わりに装備される“D”ボタンでアクセス可能な、専用ポータルサイトが用意される点、そして豊富に用意されたディズニー独自のコンテンツが利用できる点にあるとミルスタイン氏。

 ポータルサイトはYahoo!の協力の下、女性ユーザーにとって便利なサービスやコンテンツを中心に構成している。Yahoo!検索はもちろん、ショッピングやグルメ、ファッション、トラベルなどの情報を集約するほか、ニュースや天気、乗り換え案内なども用意。もちろんソフトバンクモバイルの数千以上ある公式サイトへのリンクもある。

 ディズニー・モバイル端末向けに用意されたディズニーのコンテンツの量は圧巻だ。端末にオリジナルの動画コンテンツやゲーム、デコレメールテンプレートを多数収録するのはもちろん、他キャリアのユーザーにも送信できるマイ絵文字や、ディズニー・モバイル限定の絵文字なども用意(絵文字は365文字)。ディズニーオリジナルの着メロは全43曲、着ボイスも全43種を提供する。さらにメール内の絵文字に合わせてメール背景が現れる「アニメビュー」やオリジナルのフォトフレーム/スタンプなども収録。カスタムスクリーン機能を利用した着せ替えやも用意するほか、サブディスプレイにはミッキーが電話やメールの着信を知らせる機能などもある。

 また現在ソフトバンクモバイル向けに用意されている23の公式サイトは、いずれも月額105円から月額315円の利用料金がかかるものだが、ディズニー・モバイルのユーザーはこれらのサイトが無料で利用できる。ポータルや公式サイトでは、端末に内蔵されていないデコレメールの素材やFlash待受などがダウンロードできるという。

PhotoPhotoPhoto ディズニー・モバイル専用の豊富なコンテンツを提供。さらにYahoo!ケータイに変わるポータルも用意している。さらに23のディズニー公式サイトが追加料金不要で利用できる

 さらにディズニー・モバイル専用のポイントサービス「ディズニー・マジックポイント」も提供する。これはディズニー・モバイルの毎月の利用金額100円(税抜き)ごとに1ポイントがたまるほか、各種キャンペーンへの応募、申し込みや継続利用などによっても付与される特典だ。たまったポイントは、バッテリーパックや充電台などのオプション品などと交換できるほか、スペシャルコンテンツやディズニーのDVD、CD、キャラクター商品などとの交換やプレゼント賞品への応募などにも利用できる。なお、現状では携帯電話キャリアが提供するポイントサービスとそれほど大きな差はないが、今後は他のポイントプログラムなどのとの連携も検討していく。

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オリジナルのポイントプログラムも提供する。充電器などのオプション品に交換できるほか、DVDやCDなど、ディスニーの商品に交換したり、プレゼントに応募したりもできる

 「ディズニー・モバイルが多くの方々にディズニー・マジックをお届けできることを、心よりうれしく思う」と話したキャンドランド氏。アニメーションや映画の制作、ディズニーチャンネル、テーマパーク、リゾートクラブなど、さまざまな形で“ディズニー”に触れるポイントを拡げてきたWalt Disneyが、携帯大国日本で手がけるサービスはどのような姿になっていくのか──。今後の可能性についての言及はなかったが、膨大なコンテンツとショップやテーマパークなどのリアルの拠点とを結びつけるサービスが生まれてくれば、多くのユーザーを引きつけるサービスになりうる可能性を秘めている。

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