NetFrontもウィジェット対応──ACCESSが「NetFront Browser Widgets」などをデモ:Mobile World Congress 2008
Mobile Wordl Congress 2008会期中にLiMO Foundationへの参加を表明したACCESS。ブースではACCESS Linux PlatformやNGN時代に向けたデモを展示していた。
携帯端末や組み込み製品などのWebブラウザとして有名な「NetFront Browser」を開発するACCESS。NetFront Browserはすでに累計搭載台数が5億台を突破するほど世界に普及していることもあって、同社はMobile World Congress 2008の会場内でもかなり目立つブースで、存在感を示していた。
ACCESS Linux Platform(ALP)の展示では、パナソニックのデジタル機器向けプラットフォームである「UniPhier」や、Samsung電子のモバイル向けプロセッサ「S3C6400」など、パートナー企業のさまざまなハードウェア上にALPを搭載し、柔軟性をアピールしていた。
さらに、ALP上で稼働するシステムの展示も行われていた。台湾のCyberonは、音声認識によってさまざまな機能を呼び出せるシステムを紹介。曲名を言うだけで、端末本体に保存されている音楽を再生するデモを見せていた。
Cyberonの音声認識は、英語だけでもオーストラリアなまりの英語、中国人が発する英語など事細かな発音に対応するのが特徴で、日本語にももちろん対応可能だ。説明員は「タッチパネルなどの操作性が注目されているが、音声認識こそがもっとも優れた操作方法」だと紹介。使い勝手の良さに自信を見せた。
このほかに「NetFront Browser Widgets」のデモも行っていた。NetFront Browser Widgetsでは、携帯端末上にさまざまなウィジェットをダウンロードし、そこから天気予報やニュースなどを配信を受けたり、ローカルに保存した写真のアップロード、地図、オークションなどへの参加が手軽にできるようになるという。ウィジェットはJavaScriptやAjaxだけでなく、HTMLやCSSなどでも作れるため、説明員は「幅広い人が対応ウィジェットを作れることができる」と話していた。
また、NGNに向けたデモも行われた。DLNA(Digital Living Network Alliance)対応のミドルウェア「NetFront Living Connect」を携帯端末に搭載し、帰宅中、携帯端末で聴いていた音楽を、自宅に到着したら、携帯電話端末から無線LANを経由してホームオーディオから聴くといった状況を想定したデモが披露された。自宅にある動画コンテンツと、動画提供サービス会社のコンテンツをシームレスに視聴することも可能だとという。
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