第3回 “PC”だからこそ──USBとBluetoothを検証:「WILLCOM D4」ロードテスト(2/2 ページ)
WILLDOM D4を使い始めて約1カ月。端末の持つ“クセ”などを知るにしたがって、周辺機器を衝動買いする“行動”も発生し、利用環境も充実してきた。今回は「USBとBluetooth」、2つの拡張インタフェースがどう活用できるかを試す。
使わないと損──WILLCOM D4のBluetooth機能
利用したBluetooth機器(Bluetoothバージョン) | |
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キーボード | リュウド「RBK-2000BTII」(v1.2) |
マウス | ケンジントン「SlimBlade Trackball Mouse(72281JP)」(v1.2) |
ハンズフリー機器 | プラントロニクス「Discovery 640」(v1.2)、プラントロニクス「Discovery 925」(v2.0) |
オーディオレシーバー | ソニー「DR-BT21G」(v1.2) |
モデム | イー・モバイル「H11T」(v1.2) |
さて、もう1つの拡張手段がBluetoothである。
WILLCOM D4のBluetoothバージョンは2.0+EDR。USB機器と比べると、無線デバイスであるためにモバイルでの利用価値が高いという点にメリットがある。今回は右記の製品を用いて、どう利用できるかをチェックした。
とりあえず手持ちのBluetooth機器を適当に集めただけだが、よくあるジャンルはほぼカバーしているだろうか。ちなみにマウスのみWILLCOM D4用に勢いで買ってしまったが、これはかなり満足できるモノだった。価格は1万1000円ほどと少し高かったが。
さて、今回試した機器はすべて問題なく動作した。このあたりはさすがBluetoothだと思える。
ハンズフリー機器はW-SIMによるPHS音声通話ももちろん大丈夫。また、DR-BT21Gはワイヤレス音楽のA2DPとハンズフリー用のHFP/HSP、双方のプロファイルをサポートするが、これらプロファイルの同時接続も可能だった。A2DPで音楽再生中に着信があると、自動的に通話機能に切り替わる。通話を終えると音楽再生に自動で戻るという動きだ。
ただ、よくあるBluetooth携帯のように通話中は音楽再生一時停止するなどの仕組みがない。というわけで、WILLCOM D4だからこそ“バッテリー駆動時間”の観点で注意しておく必要はありそうだ。
このほか、ハンズフリー機器のうちの1つを「デフォルトのヘッドセットデバイス」に設定できる。これにより、音声着信があると本体側から自動接続してくれる。着信呼び出し中でもあわてずハンズフリー機器の電源を入れるだけでほどなく接続され、ハンズフリーで通話できるようになる。
やはりWindows Vista搭載マシンなので、Bluetooth機器の接続にもほとんど制限がないのがいい。Bluetoothでキーボードとマウスを使用しながら、Bluetoothでダイヤルアップ接続。さらに、ほかのBluetooth機器とデータ交換するといったことも問題なく行えるのが心地よく、非常に快適だ。ケータイのBluetooth機能ではここまで自由には扱えない。
もちろん通信帯域の上限はある。例えば、A2DPのワイヤレス音楽再生とDUNのダイヤルアップを同時に使う場合。接続こそは個別に行えるが、適当にWebサイトを開くだけでオーディオ再生がブツ切れ状態になる。これはWILLCOM D4の問題ではないといえるのだが。
Bluetoothでキーボード、マウス、ヘッドフォンを接続しつつ、Bluetoothモデムでダイヤルアップ接続。さらにほかのPCへファイルを送信しつつ、X02NKからファイルを受信。むりやりではあるが、こんなことも普通にできてしまう
WILLCOM D4から別のノートPCへファイルをBluetooth転送。双方ともEDR対応なので1Mbps以上の転送速度が出た。オフィスファイルや数枚の写真など、ちょっとしたファイルであれば一瞬で終わる
というわけで、WILLDOM D4のUSB端子はUSBハブも使えるが、USBバスパワー出力は少々弱めかなということに少し注意したい。
一方、低消費電力性も特徴とするBluetoothは、HIDデバイスはもちろんハンズフリー機器、そしてHSDPAのBluetoothモデムなども含めてほとんど制限なく利用できるので、大いに有効に活用したいところ。“制限ないことってやはりすばらしい”と再認識でき、WILLCOM D4がさらにいとおしく思えてくるのである。
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