中国で「P&T/Expo Comm China 2008」開幕──再編後の中国3大通信事業者、その動向は:P&T/Expo Comm China 2008(3/3 ページ)
中国最大の通信事業関連の展示会「P&T/Expo Comm China 2008」が10月21日に開幕した。2008年の中国はTD-SCDMA方式による3Gサービスの開始や通信事業者の再編など大きな動きが続いていおり、今回の展示内容もそれを反映したものが目立っていた。
CDMAのコンテンツサービスに注力──中国電信
固定系最大の事業者だった中国電信(China Telecom/チャイナテレコム)は旧中国聯通のCDMAサービスを買収したことにより、晴れて携帯電話サービスの提供を開始する。2008年10月からサービスの移行が行われており、11月1日から中国国内のCDMAサービスは中国電信のもとで提供されることになる。
同社は、これまで移動体系として日本のPHS技術を採用した“小霊通(シャオ・リン・トン)”サービスを提供していたが、今回は小霊通関連の展示はまったくなく、やはり今後はCDMAへ注力していくようである。ブースも、従来から提供する家庭向け固定電話とインターネットサービスの展示以上に、携帯電話サービスの展示スペースが広大にとられていた。
中国電信は新たに携帯サービスを開始することから、音声通話以外のプラスαの収益源としてコンテンツサービスに力を入れる考えだ。ナビゲーションや情報検索、音楽ダウンロードなど、日本でもおなじみの携帯コンテンツサービスの展示が目立っていた。
また、中国電信は端末をメーカーに発注し、同社のコンテンツサービスに完全対応させるという方式で展開する。端末には中国電信のロゴが入り、中国電信の端末を買えば、中国電信のすべての携帯コンテンツサービスが利用できるようになるとのことで、日本の状況と似ているといえる。中国の新聞社と提携して始めるというニュース配信サービスは、サービスサイトにアクセスすると新聞の1面を開いたような画面が表示され、そこから各記事へ移動できるといった仕組みで展開する。
P&T/Expo Comm China 2008
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山根康宏:香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯コレクターとしても知られ、所有する海外携帯電話の数は500台以上。
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