“タッチパネル”で競う韓国端末メーカー、今後の製品展開戦略は:Mobile World Congress 2009(3/3 ページ)
Mobile World Congress 2009でSamsungとLG、韓国の2メーカーが新タッチパネル端末を各種発表。昨今のトレンドとなりつつあるタッチパネル端末だが、両社の展示ブースから今後の製品展開戦略もかいま見える。
両社で少し異なる、2009年の“タッチ端末”戦略
Samsung電子によると2009年は、タッチパネル端末の出荷台数が2008年より倍増する見込みだという。このトレンドに乗り遅れまいと韓国メーカーのSamsung電子とLGエレクトロニクスは、2009年の主力製品の軸を「タッチパネル」と「タッチUI」に置くようだ。ただ、両社のタッチパネル端末の展開戦略を見比べるといくつか相違点がある。
まずSamsung電子は、すべてのタッチパネル端末のUIを「TouchWiz UI」に統一する方向。Mobile World Congress 2009で発表されたソーラーパネル+タッチパネルのエコ端末「Blue Earth」はモックアップのみの展示でどんなUIを採用するかは不明だが、タッチパネルを搭載することからTouchWiz UI端末になる可能性が高い。今回展示された3つの新製品も、端末のデザインや機能とともに想定ターゲットは異なるものの、同じタッチUIを備えた。
LGエレクトロニクスは、ハイエンド端末に視覚的効果の美しさと使いやすさを兼ねた新タッチUi「S-Class UI」を採用する一方、ミッドレンジ向けのタッチパネル端末にはPRADA Phoneにも採用される独自のタッチUIが備わる。端末の機能や想定ターゲットごとに複数のタッチUIを用意することになる。さらにタッチパネル端末はいずれも縦長の長方形サイズで、これをタッチUIに適した端末デザインの基本にした。
つまり、SamsungはUIを統一して端末のデザインバリエーション展開を図るのに対し、LGは端末の基本デザインは統一しつつ、端末の想定ターゲットごとに複数のUI用意して機能の差別化を図る考えのようだ。ワールドワイドに展開するこの韓国2大端末メーカーが、今後、日本市場向けにどんな展開を図るかにも注目しておきたい。
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