ドコモダケ、人間になる 新CM発表会にドコモ田家登場:イヌがしゃべるならキノコも
2005年に登場し、ドコモのキャラクターとしてすっかり定着した「ドコモダケ」が新CMで擬人化される。AKB48が“AKBダケ”となって学生を応援するほか、高橋克実さんら演じる“ドコモ田家”が新たに誕生。他社の“白戸家”はシュールな雰囲気が人気だが、こちらもなかなかのインパクトだ。
NTTドコモは1月11日、春商戦に向けた新CM発表会を開催した。同社は18日からスタートする割引サービスの広告として、「ドコモダケ」を擬人化したシリーズを新たに企画。サービス開始と同時にテレビCMを全国で放送する。発表会では高橋克実さんや草刈民代さんら演じる「ドコモ田家」の面々がゲストとして登場した。
同社が今回PRするのは、学生を対象に基本使用料やパケット定額料金を割り引く「応援学割」と、学生とその家族を対象にスマートフォンの購入代金を割り引く「学生家族いっしょ割」のサービスだ(発表記事)。テレビCMでは、人気アイドルグループのAKB48が登場する「AKBダケになりました」篇で応援学割をプッシュするほか、「ドコモ田家 応援学割」篇では学生家族いっしょ割も含めて視聴者にアピールする。
AKB48は、昨年に続いて応援学割のキャンペーンキャラクターを務める。NTTドコモ プロモーション部長の樺沢正人氏によれば、昨年の広告展開では「大きな反響と十分な成果」が出たとのこと。今年もAKB48に、「学生さんと、『このところちょっと元気がないんじゃないの?』と思われているドコモも一緒に応援していただこう」(樺沢氏)と新CMを制作した。CMではAKB48の面々が頭にドコモダケの帽子をかぶり、“AKBダケ”となって学生を応援する。
一方、ドコモ田家のCMでは、同じく頭にドコモダケ帽子をかぶった一家をこだわりのキャスティングで構成し、応援学割や学生家族いっしょ割をユーモラスにアピールする。父親を演じる高橋克実さんを筆頭に、母親役に草刈民代さん、3人の子ども達として橋本愛さん、市原尚弥さん、蒔田彩珠さん、そしておじいちゃん、おばあちゃん役に岸部一徳さんと藤村志保さんが選ばれた。
2005年に登場し、今ではおなじみのキャラクターとなったドコモダケだが、これまでは“しゃべらないキャラクター”を貫いてきた。NTTドコモ プロモーション部の岡野令氏によれば、ドコモだけの口元に“×印”があるのは、キャラクターにしゃべらせない決意の表れでもあるのだという。ただ、最近では各キャリアからさまざまな料金プランや割引サービスが登場し、「1つ1つの料金サービスをドコモダケにもきちんと語ってもらいたい」という気持ちもあったと岡野氏。「イヌがしゃべっているしキノコがしゃべってもいいのでは」と考える一方で、キャラクターそのもののポリシーは貫きたかったため、擬人化という企画になったという。
岡野氏によれば、制作にあたり特にこだわったのはキャスティングだという。父親役を決める際にはドコモダケの帽子が世界一似合う人物を「本当に真剣に議論」し、高橋さんを選んだそうだ。当の高橋さんは「撮影中にキャスティングの理由を聞いたら、こういうものをかぶせたら一番似合うだろうという話で。うれしいやら恥ずかしいやら」とはにかんでいた。
ちなみにこの父親役、婿養子という設定で、立場が弱そうな高橋さんの演技が作品にユーモラスな雰囲気を与えている。そして、そんな父親と対照的な“しっかりした母親”として選ばれたのが草刈さんだ。ほかにも、着物と紫の帽子が印象的な藤村さん、「毒っ気、ちゃめっ気」(岡野氏)のある雰囲気が魅力の岸部さん、若さと華やかさで一家を明るく彩る橋本さん、市原さん、蒔田さんら子どもたちがCMに登場。ドコモ田家のリビングや庭を舞台に家族劇を繰り広げる。
父親は大学に勤めているといった細かい設定もあるようで、シリーズが今後継続していく可能性もありそうだ。家族劇のCMではソフトバンクモバイルの白戸家も人気だが、白戸家もドコモ田家も、ともにシュールな雰囲気が魅力の作品――まさかのコラボレートなどにも、期待したい。
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