いよいよ開幕! 「WWDC 2015」最新のウワサを総おさらい:「Apple Music」が日本でも始まる!?
新しいOS X/iOS/WatchKit、定額制音楽ストリーミングサービス、新Apple TV……いったい何が発表される?
米Appleの開発者向けイベント「WWDC 2015」(Worldwide Developers Conference 2015)が、6月9日午前2時(日本時間)からサンフランシスコのモスコーニセンターで始まります。基調講演は今年もWWDCの特設サイトでストリーミング中継される予定です。
今回のキャッチフレーズは「The epicenter of change(変化の震源地)」。WWDC 2015ではどんな“変化”が起きるのか、これまでのウワサをまとめてみました。
Beats買収から約1年 定額制音楽ストリーミングサービスついに発表
Beats買収以後、Appleにはたびたび新しい音楽ストリーミングサービス「Apple Music」(仮称)のウワサが出ていました。しかし音楽レーベルとの交渉が6月4日時点でもまとまっていないという報道があり、WWDCでお披露目があるかどうか暗雲が立ち込めていました。
ところが昨夜になって、ソニー・ミュージックエンタテインメントのCEOダグ・モリスが「アップルはWWDCで新しい定額制音楽ストリーミングサービスを発表する」と認めたことが判明。価格は月額9.99ドルですが、3カ月の無料お試し期間が提供される見込みです。
しかも日経新聞電子版の報道によると、月内のうちに定額配信に参入し、日本でも月額1000円程度でサービスを開始するとのこと。日本は「iTunes Match」のサービスが遅れたり、「Spotify」がいまだに未参入だったりとネガティブなイメージが強かったため、これが事実だとすればかなり意外かつビッグなニュースですね!
新Apple TVは発表を延期する?
Apple TV界隈も最近国内外で対応チャンネルが増えたり、Apple Watchでのリモート操作をサポートしたりと動きが活発です。個人的にApple TVは今後、最も面白い展開があるのではないかと期待しています。
自宅の照明や鍵などのスマート家電をアプリで制御する「HomeKit」も、Apple TVと連係させて使うことが明らかとなりました。WWDCではそれらの詳細や、各社から続々と登場しているHomeKit対応家電について紹介される可能性があります。Apple TVはSiriへの対応もウワサされており、声で家電をリモート制御できるようになるかも。
エンターテイメントだけにとどまらない展開となると、次期モデルには“TV”がつくかどうかも分からなくなってきますね。これは楽しみ!!
……と期待していたら、今年のWWDCでは新Apple TVの発表が見送られそうとの報道が。まだ製品が完全でないこと、TVコンテンツの価格交渉が難航しており、チャンネルが不十分であることが遅れの主な理由です。残念ですが、首を長くして待っております。
新しいiOS、OS X、WatchKitが発表される?
忘れてはいけないのが各OSのバージョンアップです。近年の流れ通りなら、iOS 9とOS X 10.11(いずれも仮称)の発表があるはず。
OS Xに関するウワサはあまり出ておらず、目新しい機能云々よりも安定性の向上や改善を重視したアップデートになるかもしれません。新iOSでは、時間帯や位置情報をもとにユーザーのほしい情報を提供する「Google Now」のような新機能のウワサがあります。
Apple Watchはできることがかなり増えそうな予感です。アップルのオペレーション担当シニアヴァイスプレジデントJeff Williams氏は5月下旬、「Re/code」が主催するイベント「Codeカンファレンス」でApple Watchのアプリ開発キットの詳細をWWDCで発表することを明らかにしました。
現在のApple WatchではiPhoneを経由したアプリ操作ですが、新しい開発キットでは、Apple Watch自体でアプリを動かせる、いわゆるネイティブアプリを簡単に開発できるようになります。アプリの可能性がまた広がることになりそうですね。
2014年はOS X Yosemite、iOS 8、新開発言語「Swift」などが明らかとなりましたが、新しいハードウェアのサプライズ発表はありませんでした。今年もし「One more thing」があるとすれば、これまで度々ウワサされてきた12.9型ディスプレイの大型iPad「iPad Pro」(仮称)でしょうか。
今年はどんな内容となるのか、今晩の基調講演を楽しみに待ちましょう!
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