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MVNO向けルーターの本命? SIMフリー×デュアルSIM×CA対応の「MR04LN」ルータープリンスの「5分で知る最近のモバイル通信&ルータ事情」(1/2 ページ)

MVNO向けルーターの本命(?)となる「Aterm MR04LN」が発表された。SIMフリーに加えてデュアルSIM仕様で、国内だけでなく海外でも便利に使えそうだ。またドコモがSIMロック解除の「6カ月ルール」を一部緩和することを発表した。

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SIMフリー×デュアルSIMでCA対応の「Aterm MR04LN」が7月16日発売

 NECプラットフォームズは、モバイルWi-Fiルーター「Aterm MR04LN」(MR04LN)を7月16日に発売すると発表した。同機種はMVNO向けに投入されている「Aterm MR03LN」(MR03LN)の後継機種にあたる。

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SIMフリー×デュアルSIM対応の「MR04LN」

 MR04LNは、前モデルのMR03LNのサイズや外観、重さはほぼそのままに、SIMロックフリー×デュアルSIMスロット、そしてキャリアアグリゲーション(CA)対応による高速化など、基本機能を大きく底上げした機種だ。

 MR03LNは、NTTドコモのSIMカード+ドコモ系MVNOのSIMカードを装着して利用でき、加えて海外渡航時に現地の通信事業者の提供するSIMカードも利用できた。ただ筆者が試した限りでは、MR03LNを最新のソフトウェアにすると海外のSIMカードでLTE通信が利用できないなど、悩ましい仕様となっていた。

 またMR03LNはメーカーが公式に“SIMフリー”仕様であるとうたっていなかった。後継のMR04LNが公式に“SIMフリー”となったことは、やや希望的な観測になるが、海外渡航時に現地SIMを使ってのLTE接続が期待できそうだ。果たしてMR04LN+海外SIMでLTE接続ができるのか? 検証結果は今後の連載にてお伝えする予定だ。

 SIMフリー仕様と合わせて便利なのが、国内モデルのモバイルWi-Fiルーターでは珍しいデュアルSIMスロットのサポートだ。MR04LNは本体に装着した2枚のSIMカードを切り替え、どちらか一方のSIMカードを有効にして通信する。具体的には、日本国内で使うSIMカードと、海外渡航先で利用するSIMカードを切り替えて使う――などが考えられる。

 モバイルネットワークに関しては対応するLTEの周波数帯域が拡大され、CAサポートで仕様上の通信速度が下り最大300Mbpsとなった。理論値に近い通信速度が得られることは多くないかもしれないが、CAによって実効速度が改善されることに期待したい。

 ただ、残念ながらCA接続中かどうかをMR04LN上で確認する方法は用意されていない。ドコモ以外が販売する端末でもあり、ドコモおよび同系統のMVNOが提供するCAが利用できるのかも気になるところだ。

 MR04LNは、Bluetoothテザリングなども引き続きサポートしており、少なくともスペック面で「MR03LNと比べて使いにくくなった」と言えるような点は見当たらない。MR03LNの発売から約1年半を経て登場するMR04LNga、MVNO向けのモバイルWi-Fiルーターの本命となることに期待したい。

ネットギアが「AirCard AC785」発売 mineoはサポート対象外へと変更

 スペック的に「本命」と言えるMR04LNの発売に先立ち、ネットギアジャパンがLTE対応モバイルWi-Fiルーター「AirCard AC785」を6月下旬に発売した。

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ネットギアジャパンから発表された「AirCard AC785」

 AirCard AC785は、キャリアアグリゲーション(CA)非対応で下り通信速度が最大150Mbpsまでと、MR04LNと比べるとスペックはやや抑えめ。その分、実売価格が1万7800円程度と安く設定されている。

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「mineo」はサポート対象外に変更

 なお同機種の発表時に動作確認済みSIM一覧に記載されていたKDDI系のMVNOサービス「mineo」は、後日サポート対象外に変更となってしまった。mineoで利用予定だった人は注意が必要だ。

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