待ち時間ナシ 売店で買って自分で登録「パリのMVNO 2016年」編――海外プリペイドSIM導入マニュアル(2/3 ページ)
購入時に本人確認が必要なフランス・パリのプリペイドSIM。しかしMVNOのSIMなら、購入後に自分でオンライン登録できるものも。シャルルドゴール空港で試してみた。
本人確認にはパスポート写真が必要
Lycamobile SIMの本人確認は専用のWebページから行う。PCだけではなくスマートフォンやタブレットからも可能で、今回はAndroidスマートフォンのChromeから登録してみた。
なおLycamobile、Lebara Mobile共に各国でサービスを行っていることもあり、Webページは現地語以外にも英語を用意している。これに対してフランス各社のWebページはほぼフランス語だけとなっており、プリペイド製品を探すだけでもひと苦労だ。この点からもこの両者のプリペイドSIMは旅行者に優しい製品といえるだろう。本人確認のための登録ページのURLは以下の通り。
LycamobileのSIMをスマートフォンに入れて電源をオンにすると、しばらくして電波をつかんだ。ただしこの状態ではデータ通信はできないので、空港の無料Wi-Fiを利用して進めることにする。なお開通後に従量料金でデータが流れないようにするため、あらかじめデータ通信はオフの状態にしておいた方がよい。
本人確認は基本的に、空欄に氏名を入力するなど指示に従えば問題はないだろう。最初の画面ではSIMのPUK CodeとSIM番号の最後の4桁の入力を求められるが、どちらもSIMの台紙の裏面に記載されている。なおパッケージを開けなければこの2つがちょうどパッケージの裏面の窓から見えるようになっている。
登録時にやや分かりにくいのが住所の入力。フランス以外は選べず、「Post Code」でホテルの郵便番号を入力したのち「Find Address」を押し、プルダウンで出てくる住所を選んでいく必要がある。多少間違っても問題はなかったようだが、スマートフォンの画面ではプルダウンメニューが分かりにくくやや難儀してしまった。そしてパスポート番号の登録のところでは、パスポートの証明写真をアップロードする必要もある。そのため事前にパスポートの写真ページをスマートフォンで撮影しておいたほうが良いだろう。
本人確認が終わったところで、残高を確認してみることにする。「*131#」に発信で残高照会となる。メッセージはフランス語だが「Eur7.75」とあり、購入時ボーナスの7.75ユーロが無事入っていることが確認できた。
プルダウンで住所選択が出るので、都市と通りの名前を選択し、ホテル名を入力。次にIDは「Passport」を選び番号を入力。あらかじめ撮影しておいたパスポートの写真ページをアップロード。最後に「Register Account」をタップ
さてこのままではデータ通信は従量料金となってしまうため、定額制のパッケージを購入することにした。そのため次はMy Lycamobileで“ユーザー登録”が必要だ。他国のLycamobileでは、指定の番号(残高照会の*131#などのUSSDコマンド)を使ってデータ容量を購入できるのだが、フランスのLycamobileではそれはできないようだ。
My Lycamobileの登録には、まず自分のSIMの電話番号を確認する。これは先ほどの登録画面に書かれた番号、または「*132#」に発信すると表示される。My LycamobileのWebページは以下の通り。
このページにある「Request your Lycamobile Personal code」をタップすると、登録ページが出てくるので、自分の携帯電話番号を入力する。電話番号は33から始まる11桁ではなく、国番号の33を取り、頭にゼロを付ける。例えば、*122#で表示された電話番号が33751234567なら、入力する自分の電話番号は0751234567となる。
続けて生年月日をヨーロッパ式に「日月年」で入力して「Continue」をタップすると、すぐにSMSで仮のパスワード(Personal Code)が送信される。また画面はそのパスワードを使って正式なパスワードを設定する画面に変わるので、受信したPersonal Code、希望するPersona Codeを2回入力して「Continue」を選択。これでようやくMy LycamobileのWebページにアクセスできる。この手の作業に慣れた人でも、SIMの開封からここまでは15分から30分くらいはかかってしまうかもしれない。
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