Appleが「iPhone 7/7 Plus」を発表した。IP67等級の防水/防塵(じん)性能、FeliCaの搭載などスペック面の変化が大きく、買い換えを検討している人も多いだろう。発売日も16日とまもなくだ。
だが、「iPhone 5/5s」など小柄なボディーを好んでいたiPhoneユーザーは、年々大型化する端末への乗り換えを見送っている人もいる。容量によっては一括価格が10万円近くするものもあり、価格的にも気軽に手が出せなくなってきた。
そんな人にとって“第3の選択肢”となるのが、4型ディスプレイを搭載する「iPhone SE」だ。これまで通り16GBと64GBの2モデルを展開しており、Apple公式サイトでの価格は、16GBモデルは4万7800円から4万4800円に、64GBモデルは5万9800円から4万9800円に値下げされた(9月8日時点。9日現在、各端末の価格ページは確認できない、以下同)。
月額料金を安く抑えられる格安SIMが使えるSIMロックフリーiPhone(64GB)が、5万円以下で入手できる。コンパクトさとお手頃な価格を求めるなら、悪くない選択肢といえる。
「iPhone SE」は誰向けの製品なのか
iPhone SEは、2013年秋に発売された「iPhone 5s」の小型(4型)ボディーにiPhone 6sの性能をほぼそのまま乗せ換えたモデルだ。「3D Touch」や「第2世代Touch ID」が非搭載である点など、全部が全部6sと同じというわけではないが、A9プロセッサや1200万画素のアウトカメラの採用など、主要な部分はほぼ6sのスペックを踏襲している。
iPhone SEは、「4型というサイズに強い魅力を感じるけれど、スペックは高いに越したことはない」というユーザーに最も向いている。6 Plus/6s Plusを使ってどうもしっくりこなかった、という人にとってもオススメだ。
次に、「SIMロックフリーでiPhoneを使ってみたいユーザー」の最初の1台にも向いている。繰り返しになるが、6sとほぼ同等のスペック、同ストレージ(64GB)で5万円を切るのはかなり魅力的だ。
現在Android端末を使っているユーザーや、ガラケーを使っていてスマホを使ったことがないユーザーにとってはどうだろうか。iPhoneへの乗り換えを検討している場合、“初めてのiPhone”としてiPhone SEは適しているのか。
前提として、ここ数年iPhoneは「4 → 4s → 5 → 5s(5c) → 6 → 6s→7」という具合に、ナンバリングを変更する「大きなアップデート(数字が1つ進む)」と、旧モデルから方針を変更せずに完成度を高める「小さなアップデート(数字の後ろにsが付く)」を1年置きに繰り返してきた。
SEは直接的にはこのアップデートの流れから外れるが、実質的には「iPhone 5sの強化版」といって問題なく、初心者におすすめな「小さなアップデート」の方のiPhoneといえる。
サイズ、SIMロックフリー端末としての価格、総合的なスペック面などから見て、iPhone SEは決して悪くない選択肢といえる。
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