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コラム

「便利と知りつつ電子マネーを使う勇気が持てない人たち」が考えていること

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 電車の改札はもちろん、コンビニや自動販売機でも「電子マネー」を使って手早く決済を済ませる人をよく見かけるようになりました。そんな姿を横目に、財布を取り出して小銭をじゃらじゃらと取り出していると、「明らかに便利そうなのは分かってるけど、なぜ自分は電子マネーを使ってないんだろう」という疑問がわいてきました。

 意外にも、ITやガジェットに詳しい身近な人たちもその傾向があり、「駅の改札はSuicaやPASMOを使うけど、コンビニは現金。もしくは使ってもクレジットカードくらい」という人がほとんど。普段から電子マネーを使う人たちは、「いちいち小銭を出すのは面倒ではないか」という疑問を現金派の人にぶつけてきます。

 使う派と使わない派の差は何なのでしょうか。それぞれの言い分を聞いてみました。


「iPhone 7」ではSuicaが使える

「最初の一歩が踏み出せない」

 私自身もそうですが、使わない派の人たちは「最初はどうやって使えばいいんだろう」「どれを使うのがお得か分からない」など、いろいろ考えすぎてしまって「最初の一歩が踏み出せない」タイプが多くいました。

 このような不安を伝えると、大抵「PASMOかSuica持ってるでしょ? コンビニならそれでレジの横にあるカードリーダーをタッチするだけだよ」という答えが返ってきます。そう言われると、なるほど簡単だと思う一方で、「いきなり無言でカードリーダーにタッチしていいのか」「PASMO使っていいです? って店員さんに聞いた方がいいのか」「カードリーダーが反応しないで後ろに並んでる人に迷惑かかったらどうしよう」など、余計な心配をしてしまいます。


読み込まなかったらどうしようという不安がよぎる

 よく行くスーパーで「ポイントカード作りますか?」と聞かれるたびに、「毎日行くから作った方がお得なんだろうな」と思いつつ、いつも混雑する時間帯で行列ができているのでちゅうちょしてしまい、作れない。そのときの心境にも少し似ています。

 こうしたこともあり、「そんなことに気をもむくらいなら、今まで通り現金の方が安心」という結論に至るのです。もう切符を買わずにPASMOを使い続けていることから、1度使えば便利なことは頭では理解しています。しかし、「使い始めたら便利なんだろうけど、始めるときに何かつまずくかも」という不安は消えません。

 他には「使える店舗が限られているから」「電子マネーだと使いすぎないか不安」「クレジットカードで十分」という意見もありました。

使う派は「メリットばかり」

 使う派の人たちは、「現金をたくさん持ち歩かなくていいし、買い物するたびにポイントもたまるし、メリットの方が多いです」と主張します。

 また、あらかじめオートチャージ設定をしておくと、残金を気にする必要がないので、いちいち券売機などでチャージする手間もなくなります。使う派の人は「残金不足で改札でとめられる人を見ると、オートチャージすればいちいち手動でチャージする必要がないのになと。自分も、なんでもっと早くオートチャージにしなかったんだろうと思うくらいです」とも語っています。実際、使わない派の人からは「使う派の人は、利便性を追求していて、付与されるポイントも意識してるし、お金の管理がうまそう」という好意的な意見がありました。


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 使わない派の人の声を聞くと、使い始めるにあたってのハードルが意外と高いことが分かってきました。利用可能店舗が増えたり、まわりで電子マネーを使う人が増えたりすると、そのファーストステップを超える人は今後ますます増えてくるかもしれません。

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