IoTでネットワークカメラを再発明? スマホから手軽に遠隔視聴できる「Safie」を試す(2/3 ページ)
面倒な設定なしで手軽に利用できるネットワークカメラはないものだろうか。この「Safie」は、映像をクラウドに自動アップロードするサービスにより、セットアップが簡単で、外出先からの視聴も自由自在という。実際に試してみた。
本体の設置も含めて10分あれば外出先からのライブ視聴が可能に
先に実際の閲覧画面をご覧いただいたが、あらためて上記の画面が実際に見られるようになるまでの、ユーザー登録とカメラのセットアップ手順を紹介しよう。設定はPCからも、スマホからも行えるが、Safieはスマホネイティブが特徴ということもあり、今回はスマホからの手順を紹介する。
利用にあたってはまずユーザー登録を新規に行う。この時点ではメールアドレスとパスワードだけで、その他の情報は一切必要ない。認証が終わったらBluetoothでカメラを検出し、そこにWi-FiのSSIDとパスワードを設定すれば登録完了だ。たったこれだけの作業で、スマホから専用アプリを使って、カメラの映像をすぐさま見られるようになる。
一般的なネットワークカメラであれば、ここからルーターのポートを開放したり、ダイナミックDNSを設定したり……と煩わしい作業が続き、完了するころにはヘトヘトになっていることも珍しくない。しかし、Safieの場合は本体の設置も含めて10分もあれば、外出先から映像を見ることができる。あまりに簡単すぎて拍子抜けするほどだ。
なおネットワークカメラの性質上、実際の映像との間にはタイムラグが発生する。試した限りでは数秒〜十数秒といったところで、筆者の知る限りにおいてはダイナミックDNSなどを使ってアクセスする一般的なネットワークカメラと大きくは変わらない。データの保存場所がローカルであろうが、クラウドであろうが、蓄積したデータに対してWAN回線でアクセスする仕組みからして、これは不可避ということになるだろう。
過去データを見るためには保存期間に応じた有料契約が必要
さて、ここまでの作業でカメラの映像を見られるようになったわけだが、この時点で見られるのはリアルタイム(正確には前述のように数秒〜十数秒遅れ)の様子のみだ。録画データをクラウドにストックし、それを後から振り返って視聴するためには、ここであらためて有料プランを選んでの契約が必要となる。必ずしも有料契約が必要というわけではなく、ライブ映像を見るだけならカメラ単体で使えるのはありがたい。
購入時点では30日分の無料体験期間が用意されているので、それを使ってみてから判断することになるわけだが、この無料体験プランでは、7日間の録画プランが付属する。少々ややこしいが、「過去7日分の録画データを保存して自由に見られるプランが、無料で1カ月間利用できる」ということになる。
【訂正:2017年10月12日午後3時 初出で無料体験プランに付属する録画プランの日数に誤りがあり、「7日」と修正しました】
ちなみに筆者は以前から本サービスを実際に利用しているが、旅行などで自宅を長期的に空ける際のみ有料で契約する形を取っている。SafieのWebサイトでは自動更新も可能なプランも用意されているが、スマホから申し込めるチケット制のプランは期間が過ぎると自動更新されずに終了するので、使っていない期間も延々と引落しが発生することがない。法人が防犯用途などで使う場合は前者、自動更新のプランの方がよいだろう。
またSafieは、複数メンバーで共有することもできる。届いた招待メールの案内に従ってユーザー登録を行うことで、そのユーザーにクラウド上の対象データへの視聴権が付与されるという形だ。これについてもデータがクラウド上にあるため、ローカルにデータを保存している場合と違って、面倒なアクセス権限の設定が必要ないのは大きな利点だ。
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