カメラが飛び出す「Reno 2Z」は、コストを抑えた高スペックのセルフィースマホ:山根康宏の海外モバイル探訪記
2019年、OPPOは10機種以上の「Reno」シリーズを発表しました。その中でも「Reno 2 Z」はやや異色ともいえる存在です。プロセッサのスペックを抑えつつ、8GBメモリや4眼カメラを搭載しています。
2019年のOPPOは新ブランド「Reno」を次々と投入、日本固有の「Reno A」や派生モデルも合わせると10機種以上が発売、発表されました。その中でも「Reno 2 Z」はやや異色ともいえる存在です。
Reno 2シリーズは4800万画素カメラを搭載しインカメラが半円形に飛び出す「Reno 2」などがあり、上位モデルとしてパンチホールのインカメラを搭載した「Reno Ace」も秋冬モデルとして海外で販売されています。どちらもプロセッサはQualcomm製ですが、Reno 2 ZはMediaTekの「Helio P90」を採用してコストを抑えています。しかしメモリ8GBにストレージは128GBまたは256GBという構成は十分すぎるスペックでしょう。価格はReno 2が2999元(約4万6900円)、Reno 2 Zが2299元(約3万5980円)です。
カメラは4800万画素に加え、800万画素と200万画素を2つの合計4つ。Reno 2やReno Aceは「標準(広角)」「超広角」「望遠」「B&W(モノクロ)」の組み合わせでしたが、Reno 2 Zは「標準(広角)」「超広角」「B&W(モノクロ)」「深度センサー」の組み合わせ。望遠側を省きつつ、ボケ撮影を強化しています。
ポップアップカメラを搭載していますが、本体のサイズは75.8(幅)×162.4(高さ)×8.7(奥行き)mmと厚みは一般的なスマートフォンとほぼ同じレベルに抑えています。電源キーにグリーンのワンポイントが入っているのはRenoシリーズ共通の仕様。Renoはグリーンがイメージカラーなのです。
自慢のポップアップ式カメラは、カメラ部分のみが上下に動く機構。他社ではよく見かけますが、OPPOはRenoやReno 2であえて扇形にカメラが動くギミックを採用して差別化を図ろうとしているのでしょう。とはいえ、コストや設計を考えるとこちらの方が製品化しやすいのは事実。
カメラを起動してインカメラに切り替えると、ポップアップカメラがスムーズに出てきます。その際にカメラの左右部分がLEDで光りますが、カメラの開閉のたびにその色は数色切り替わります。インカメラの存在感をアピールする仕組みといえます。
1600万画素のインカメラを使ったセルフィーの仕上がりは定評ある美しい仕上げ。男性でも自然な顔にしてくれます。ターゲットが若年層なので若作り系の仕上げになりますが、細かい調整もしっかり行えます。
光沢感があり独特の仕上げとなった背面は、Renoシリーズどれも共通の美しさ。Reno 2と比べてみました。同じクアッド(4眼)カメラ仕上げながらも、Reno 2は望遠レンズの下に「HYBRID ZOOM」の表記があり、望遠性能をアピールしています。また本体を机の上に置いたときにカメラ部分が浮き上がるように背面に埋め込まれたドット状の出っ張り「O-Dot」もReno 2 Zはクアッドカメラの一番上、Reno 2は一番下と配置を変えています。細かいデザインの変更にはこだわりが感じられます。
Renoという新しいブランドでハイスペックなカメラフォンを次々と出しているOPPO。2020年には日本に5Gスマートフォンも投入予定とのことで、今後の新製品が楽しみですね。
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