「Galaxy Z Flip」レビュー コンパクト+大画面が快適、ただの変態スマホにあらず(1/2 ページ)
縦に折りたためるスマートフォン「Galaxy Z Flip」が発売された。ファーストインプレッションは「小さい」「かわいい」「けっこう使える」だったが、改めて触れても、その印象に変わりはない。デザインや基本操作、カメラの使い勝手をチェックした。
サムスン電子の、縦に折りたためるスマホ第2弾「Galaxy Z Flip」が発売された。日本ではau(KDDI)の独占発売で、2月18日に予約受付を開始し、2月28日から販売されているが、初日販売分は2月25日までの予約で完売したほど、出足は好調のようだ。
筆者は、いち早く実機を借りて使い勝手を試すことができた。17万9360円(税込み)の価値があるのか? 「かえトクプログラム」を使って、実質11万9600円ならアリなのか? ほんの4〜5日使っただけではあるが、率直な感想を述べたい。
ガラケーの感覚で開閉できるが、片手で開くのは難しい
筆者はサンフランシスコで開催された発表会で、初めてGalaxy Z Flipに触れた。ファーストインプレッションは「小さい」「かわいい」「けっこう使える」。ガラケーの近いサイズ感で、開くと、今どきの大画面スマホといった印象だった。改めて触れても、その印象に変わりはない。
カラバリは「ミラー パープル」と「ミラー ブラック」から選べるが、筆者はミラー ブラックを借りた。男性の場合、このミラーブラックを選ぶ人が多いと思うが、ピアノの外装のようなピカピカの黒で、非常に美しい。表面はツルツルで、汚れた手で触れると指紋がベタベタと付く。片手でギュッとつかめるサイズ感なのだが、スルッと手から落としてしまいそうで、慣れるまでは取り扱いに気をつかった。しかし、本体を保護できるクリアケースが付属しているので、それを装着すれば、不安なく持ち歩けるだろう。
2019年秋に発売された、フォルダブル第1弾の「Galaxy Fold」は、初めて開閉する際に、ディスプレイが割れるのでは? 割れずともキズが付くのでは? と不安を感じた。しかし、Galaxy Z Flipは、そんな不安は感じずに、当たり前のようにパカパカと開けたり閉じたりできる。ヒンジ部の強度が向上したこともあるが、“縦折り”であることが安心感をもたらしているように感じる。ガラケーを使った時期が長いユーザーは、Galaxy Z Flipを開閉する操作を懐かしく感じると思う。
開閉の感覚だが、特に硬くもなく、かといって緩くもなく、両手を使えば楽に開閉できる。片手でも開けるが、慣れが必要だ。手が滑って落としてしまう恐れもあるので、個人的にはあまり勧めたくはない。ただし、閉める操作は片手でも無理なく行える印象だ。
フレキシブルディスプレイは、スペック以上に広く思える
開くと現れるスクリーンは約6.7型。最近のGalaxyはディスプレイの左右にカーブを施したモデルが多いが、Galaxy Z Flipはフラットだ。ベゼルは細めで、インカメラ部がノッチになっているためか、画面占有率はかなり高いように感じる。
Galaxy Foldでは、折り曲がるディスプレイの表面が樹脂フィルムで保護されていたが、Galaxy Z Flipでは極薄のガラス素材が用いられているという。そのため、かなり鋭角に曲がるが、折り目は目立たず、開いた状態で指でなぞっても段差やへこみは気にならない。もはや紙やクリアケースに使われる薄いプラスチックのような、しなやかさだ。このスマホを使い続けると、ディスプレイやガラスの概念が変わるのではないかと思う。
普段はコンパクトに持ち歩けるからだろうか、ディスプレイはスペックの数値以上に大きく感じる。約21:9の縦長スクリーンなので、ブラウザ、Twitter、Facebookなどが使いやすく、横向きにするとYouTubeや電子書籍も見やすいように感じた。電車に乗っているときなどに半開きにして、近くにいる人からののぞき見を防げることも、この端末ならではのメリットだろう。
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