発売から2年たっても「Galaxy Tab Active 2 Business」が売れている理由:山根康宏の海外モバイル探訪記
タブレットの用途は10型以上のものがキーボードケースを使う簡易PCへと変わりつつあります。でも、業務用端末として、片手で持てる7〜8型のモデルにはまだ需要があります。「Galaxy Tab Active 2 8.0 Business」は発売から2年がたっていますが、米国や東南アジアなどでは、まだ現行モデルとして販売されています。
スマートフォンの大画面化が進むことで、タブレットの用途は10型以上のものがキーボードケースを使う簡易PCへと変わりつつあります。一方、7型から8型クラスのモデルは位置つけがやや難しくなりつつあるようです。とはいえ、業務用端末として、片手で持てる7〜8型のモデルにはまだ需要があります。
Samsung Electronicsが海外で販売している「Galaxy Tab Active 2 8.0 Business」もその名の通り、ビジネス用途を目的とした製品です。発売から既に2年たっていますが、米国や東南アジアなどでは、まだ現行モデルとして販売されています。
8型(1280×800ピクセル)ディスプレイの本体は周りはラバー素材のケースで覆われています。プロセッサはExynos 7870、メインメモリ3GBに内蔵ストレージ16GB、800万画素のアウトカメラと500万画素のインカメラという構成はやはり時代を感じさせます。とはいえ、現場など過酷な環境でも利用できるようにMIL-STD-810Gと、IP68の防水・防塵(じん)対応なので安心して使えそう。ディスプレイの下部に3つのハードウェアキーがあるのも、現場環境での利用を考えた設計です。
なお、背面カバーは取り外しができ、バッテリーも交換可能です。展示機はカバーを外せなかったのですが、店舗のスタッフに聞いたところ、バッテリーはサービスセンターなどで今でも購入できるとのこと。なおバッテリー容量は4450mAhですが、最近のスマートフォン、例えば日本でも発売される「Galaxy S20+ 5G」は容量4500mAhのバッテリーを搭載。もはやスマートフォンにもこれだけの大容量バッテリーが搭載される時代になったわけです。
本体の上部を見ると、ペンが刺さっているのが分かります。「Note」という名前は付いていませんが、Galaxy Tab Active 2 BusinessはSamsungのGalaxy Noteシリーズと同じワコムの技術を採用するスタイラスペン「Sペン」に対応しています。本体に収納するスタイルだとペンサイズが小さくなるため、このようにケースに横向きに装着するわけです。
手袋をはめたままタブレットを利用することも考え、Sペンは太めで滑り止め加工されたものが付属します。ちなみに他のGalaxy TabでもSペンが使えるものがあり、それぞれに太いサイズのものが付属します。スマートフォンのGalaxy Noteユーザーの中にはより書きやすいペンを求めて、これらタブレット用のSペンを買って使っている人もいるほど。なお別売されていない場合でも、韓国など国によってはサービスセンターで購入できます。
実は2019年9月には後継モデルとして「Galaxy Tab Active Pro」が発売されました。Snapdragon 710にメモリ4GB、内蔵ストレージ64GB、カメラはアウト1300万画素+フロント800万画素とスペックは高まっていますが、ディスプレイサイズは10.1型に大型化されました。やはり産業用でも大型モデルの需要が高まっているのかもしれません。もちろん本体サイズが大型化した代わりにバッテリーも7600mAhと大型化しています。特定用途向けのタブレットではあるものの、Samsungにはこれからも定期的にこのアクティブなタブレットを製品化してほしいものです。
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