KDDIら、5GやARで文化財を鑑賞するプロジェクト 第1弾は「聖徳太子絵伝」
KDDIらは、5GやARの活用で文化財の新たな鑑賞体験を提案する共同研究プロジェクトを発足。第1弾として、9月29日から「5Gで文化財 国宝『聖徳太子絵伝』ARでたどる聖徳太子の生涯」を開催する。
東京国立博物館、文化財活用センター、KDDIが9月17日、5GやAR (拡張現実) などを活用して、文化財の保護や新たな鑑賞体験を提案する共同研究プロジェクトを発足させた。
第1弾として、東京国立博物館 法隆寺宝物館で9月29日〜10月25日に「5Gで文化財 国宝『聖徳太子絵伝』ARでたどる聖徳太子の生涯」を開催する。聖徳太子絵伝には「36人の子どもの話を記憶する」「憲法十七条をつくる」など58の事蹟 (エピソード) が10面に描かれているが、作品保存の観点から年に1カ月ほどの限られた期間しか展示できず、展示ケース越しでは細かい描写を鑑賞できない。
そこで、1面あたり18億画素の高精細・大容量画像を使用。法隆寺宝物館内に設置したKDDIの5G基地局を介して画像が保管されているMECサーバと5Gスマートフォンをつなぎ、ARグラス「NrealLight」に高精細・大容量画像が瞬時かつ鮮明に表示されるという。
ARグラスには、聖徳太子の生涯をたどる代表的な15のエピソードをアニメーションで届ける。5Gスマートフォンを複製画パネルにかざすとスマートフォン画面に高精細画像がパネルと重なって表示され、58のエピソードも視聴できる。
新型コロナウイルスの影響で会場への来場が難しいユーザーへ自宅で楽しめるコンテンツも提供する。スマートフォンやタブレットをかざすと会場のARミニチュアが現れ、ARグラスで見らAれる15のエピソードを自宅で鑑賞できる「国宝『聖徳太子絵伝』 AR at HOME」、会場をバーチャル体験できる「国宝『聖徳太子絵伝』3Dビュー/VR at HOME〜おうちで会場をバーチャル体験〜」も行う。
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