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ahamoの影響? ドコモの5G契約“非対応”の一部端末で「圏外」になる問題が解決!5分で知るモバイルデータ通信活用術(2/2 ページ)

NTTドコモの5G契約のSIMカードは、古めのXi(LTE)端末で動作しません。しかし、間もなくスタートする「ahamo」がLTE/5G両対応をうたうせいか、5G契約のSIMカードで一部のXi端末が動作するようになりました。とりわけiPhoneではその恩恵を大いに受けられそうです。【訂正】

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Y!mobileのiPhone 12で発生した「予想外」

 ソフトバンクとウィルコム沖縄が共同で運営しているY!mobileブランドが、2月から5G通信サービスを開始しました。新しい「シンプル」プランに加えて、既存の「スマホベーシックプラン」の契約者も特に手続きをしなくても順次5Gに対応できます。

 その対応端末の第1弾として、両社は「iPhone 12」と「iPhone 12 mini」を2月26日に発売しました。

 このiPhone 12/12 miniですが、今までY!mobileが発売してきたiPhoneとは違う点があるのです。

 まず、データ通信をするには「APN構成プロファイル」をダウンロードしてインストールする必要があります。これは、Y!mobileで未発売のiPhoneを使う場合、あるいはMVNOのSIMカードを使う場合と同じ対応です。ただし、プロファイルは“区別”されています。

APN構成プロファイル
Y!mobileで購入したiPhone 12/12 miniであっても、APN設定プロファイルをサポートサイトからダウンロードしてインストールしないと利用できません。

 さらに、通信キャリアの表示が「Y!mobile」ではなく「SoftBank」になります。これも、Y!mobileでは取り扱っていないiPhoneを使う場合と同様です。

 従来のY!mobileが発売してきたiPhoneを振り返ると、Y!mobileにおける発売日までにiOSの更新、あるいはキャリア設定(キャリア固有の設定データ)の更新によってAPNの自動設定やキャリア表示にキッチリと対応してきました。3月19日現在、iPhone 12/12 miniにおいてそのような更新対応はなされていません。

 当面の間は、使い始めの際に若干の手間が掛かることになります。

SoftBank表示
今までY!mobileが発売したiPhoneなら通信キャリア名が「Y!mobile」となっていたのですが、iPhone 12/12 miniの場合は写真のように「SoftBank」表示となります

 iPhone 12/12 miniでY!mobileのSIMカードを使う場合にAPN構成プロファイルが必要なことは、先述の通りサポートサイトで案内されている他、契約時に手渡されるガイド冊子にも明記されています。

 ところが、サイトや冊子を“見ない”せいか、今までと同じようにSIMカードを入れ替えるだけで設定が済むと考えている人が少なくなく、SNS上では「機種変更(あるいはのりかえ)したらデータ接続ができなくなった」という声が散見されます。

 APN構成プロファイルをダウンロードするには、先述の通りWi-Fi(無線LAN)通信など、何らかのインターネット通信を別途用意する必要があります。Y!mobileショップや量販店など、別のインターネット通信を整備してある店舗で購入した場合は、その通信を借りてどうにかなると思うのですが、データ通信手段がiPhoneしかない場合は困る恐れもあります。

一例
あるSNSで投稿された「トラブル」の例。ドコモからY!mobileに乗り換える際にiPhone 12を買ったら通信できない上にキャリア名が違うことに戸惑いを覚えているようだ
一例
Y!mobileからの機種変更でも、APN構成プロファイルのインストールを失念してデータ通信できてなかったという事例が見受けられる

 Appleを含む他社が発売したiPhone 12/12 miniに関する取り扱いにも、従来とは異なる面があります。

 従来のiPhoneなら、SIMロックさえ解除すれば手持ちのY!mobileのSIMカードをそのまま使えます。Y!mobileが発売する機種なら、SIMカードを入れるだけで通信可能になります。そうでない機種でも、APN構成プロファイルをインストールすれば通信できるようになります。ただし、先述の通りY!mobileで発売したものとプロファイルが異なります。

 さらに、iPhone 12/12 mini(とiPhone 12 Proシリーズ)を使う場合、Y!mobileのiPhoneに付属しているSIMカードについては交換が必須となっています。キャリア表示がSoftBankとなることはY!mobileが販売するものと同様です。

 SIMカードの交換が必要な理由は明らかとなっていませんが、ソフトバンクが進めようとしている「SIM(USIM)カードの種類の整理」と何らかの関係があるものと思われます。

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